レッドブル代表、F1からの”休養”を決めたのは「ペレス自身」だと示唆「彼はしばらく離れることを決めた」
様々な憶測が飛び交った末、レッドブルはセルジオ・ペレスとの決別を発表した。これにより、ペレスは少なくとも2025年のF1でドライブする場所を失った。 【ギャラリー】セルジオ・ペレス 全F1マシン:2011-2024 当初、2024年の最終戦アブダビGP翌日の12月9日にレッドブルで株主も交えて会議が行なわれ、来季のラインアップを決定し、1週間以内に発表を行なうとされていたが、それから10日近く経って発表されたのはペレスの離脱のみ。後任ドライバーは発表されなかった。 『スカイ・スポーツF1』のインタビューに応じたレッドブルのチーム代表、クリスチャン・ホーナーはペレスのキャリアにおける次のステップを決めるために、彼らが会ったことを明かし、次のように語った。 「私はチェコ(ペレスの愛称)がこのチームの素晴らしいメンバーだったと思う。彼にとってはタフな1年だったが、彼は2021年のドライバーズタイトル、2022年と2023年のコンストラクターズタイトル獲得に重要な役割を果たした」 そうペレスの功績を称えたホーナー代表は、ペレスとの交渉の一端を明かした。 「彼は昨年のランキングで2位になり、我々のクルマで計5勝を挙げたが、彼はシーズンの終わりに現状を把握し、我々は一緒に座って次のステップをどうするか話し合った」 「彼はしばらく離れることを決めたんだ。基本的にはF1からサバティカル(休暇)を取り、ブランドとチームには関わり続けるが、ドライビングの仕事からは一歩退くことになる」 さらにホーナーは、ペレスのパフォーマンスが急落した理由について明確な答えを持っていないと示唆した。 「彼にも確信はないと思う。理想的な走行をする状態にするうえで、クルマがより複雑になり、マックス(フェルスタッペン)に比べて彼は苦しんだ」 「それがさらにプレッシャーとなり、ある種の悪循環に陥った。彼にとってはフラストレーションのたまるシーズンとなり、それがコンストラクターズ選手権にも響いたんだ」 ホーナー代表は、ペレスが自ら身を引いたような口振りだが、ペレスは最終戦アブダビGPの時点でも、自分は契約を持っており、2025年もレッドブルでF1を戦うと主張していた。 そうした中で、自らペレスがF1から離れる決断をしたとは考えられず、実際ペレスは「(F1復帰を)決して諦めないよ」と語っている。 レッドブルとペレスの交渉は、契約の問題も絡んで一筋縄ではいかなかったのは想像に難くない。それが発表の遅れにも影響を与えたのは間違いないだろう。
Mario Galán