関学の怒りは悪質タックル問題を当該選手へ責任転嫁した日大トップへ
怒りの却下だ。 学生アメリカンフットボール界をリードしてきた名門同士、日大と関学大との定期戦(6日、東京・アミノバイタルフィールド)で、日大の守備選手(3年)の悪質なタックルにより自校のQB選手(2年)が負傷した問題で抗議文を送っていた関学大のアメフット部は17日、兵庫県西宮市の大学内で記者会見。日大の回答文書を公開すると同時に自校の見解と、今後の対応を明らかにした。関学サイドは、説明不足と誠意のなさに疑念は解消されずとして、今月24日を期限に再回答を求めた。 会見に出席した鳥内秀晃監督(59)と小野宏ディレクター(57)は「両校の信頼関係は崩壊している」と断言。日大の内田正人監督(62)の公の場での経緯説明と、正式な謝罪も求めて、改めて今回の暴挙に至った経緯、背景など4項目の質問を送付したことも明かした。もし再回答で日大の誠意がない場合は定期戦を打ち切ることを改めて明言するとともに、真相究明のための明確な回答を強く要望した。 この問題に関しては、連日、ワイドショーなどでも取り上げられており、注目度は高く、会場内には150人を超える報道陣が駆けつけ、異様な熱気に包まれていた。そんな中で、明らかになったのは予想された通り、自己保身、事なかれ主義とも受け止められかねない日大側の不誠実な対応だった。 回答の最大の焦点は、無防備なQBに対して背後から行った悪質なタックル行為の背景にあった。選手自らの意思なのか、監督からの指示だったのか。 監督の指示だと断定する報道が相次いでいるが、日大側は「意図的な乱暴行為を行うことなどを選手へ教えることは全くございません」とし「今回、指導者による指導と選手の受け取り方に乖離が起きていたことが問題の本質」と回答。なんと、ことの本質を選手の責任へと押し付けたのだ。 さらに内田監督が試合後に発した「あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」「これが僕のやり方」という発言に関しては、「反則行為を容認すると受け取られかねないもので、前言を撤回させていただく」と、まるで失言した政治家のような言い訳をして撤回した。