プレイバック2024 知床・観光船沈没事故 家族の一年 消えない悲しみ
桜井憲二さん「家族の方にはね、つらい画像かなとは思います風景もそうだと思いますでも、その当時の様子がわかるじゃないですか。やっぱりそれはそれで良かったんじゃないのかなとは、ちょっと思います。何もないよりは絶対あった方がいいわけで、ぬで島くんが持って帰ってきたなっていう」 地元で漁師を営む桜井さんは、写真を見て、船が折り返す時点ですでに波が高くなっていたと指摘します。 桜井憲二さん「もうこれ(波)もう来てますよ、ああ、もうだめだ、もう(波が)高くなり始めてますよね。明らかにしけてくるのがわかる状態。僕ら漁船でも多分ね、この状態だとね、もうかなり緊張してますよね。先端部にいたというのがもう既にとんでもないこと」 あの日、穏やかだった風が急激に強まり、波の高さは2メートル前後まで急上昇。 そして午後1時13分、「船が沈み始めている」という通報が海上保安庁に寄せられ、その後、船は沈没しました。
今年10月、業務上過失致死の罪で起訴された運行会社「知床遊覧船」の桂田精一社長。 「(Qご遺族になにか一言ないですか?)・・・・」 14人の乗客家族は桂田社長におよそ15億円の損害賠償を求めて裁判を起こしています。 中には裁判に参加するため「苦渋の決断」をした家族もいます。 帯広市の7歳の男の子。 あの日、母親と2人で「KAZU1」に乗船しいまも行方不明のままです。 息子とその母親が行方不明となっている帯広市に住む男性「生存の可能性が厳しいのはそこは自分もわかっているんですけども、それでもやっぱりもしかしたらどこかでってという」 男性は今年2月、法律上、息子が亡くなったこととする「認定死亡」の手続きを行いました。 損害賠償を求める裁判に加わるには、「遺族」になる必要があるためです。 息子とその母親が行方不明となっている帯広市に住む男性「事故後も、息子は学校に在籍という形をとらせてもらっていたので」