イヤイヤ始めたバスケに、人生を2度救われた――いじめられっ子からの覚醒、副島淳とバスケットボール
東京五輪の女子とシチュエーションは似ている
八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)の欠場は戦力ダウンであることは否めない。ただ、東京五輪で女子日本代表を率いていたトム・ホーバス氏は、当時エースとして絶対的な存在だった身長193センチの渡嘉敷来夢をケガで欠きながらチームを銀メダルに導いた実績がある。 「東京五輪の女子とシチュエーションは似ていますよね。あのときはシュート成功率が3割あれば一流という3ポイントシュートの確率を、チームとして4割まで上げるという困難なミッションをクリアして銀メダルを獲得しました。 もちろん、八村選手の代わりをみつけるのは困難です。でも八村選手がいると、どうしても彼頼みになってしまう面もありましたし、逆にほかの選手は自分がやらなければと火がつくかもしれません。正攻法で勝つことは難しいですが、トムさんの『3&D』という3ポイントシュートの確率を上げ、ディフェンスを徹底することができれば、展開次第で予選突破も可能だと思っています」
勝敗をわけるポイントやカギになる選手については、どうか。 「正直、渡邊雄太選手(フェニックス・サンズ)と富永啓生選手(ネブラスカ大学)の3ポイントシュートにかかっている部分はあると思います。とくにNBAでも活躍する渡邊選手は、203センチと身長が高いのに、クイックネスがある。富永選手もシュートレンジが広く、遠い位置からも決められますからね」 日本代表が躍進すれば、副島をテレビで見る機会がまた増えるかもしれない。 「生々しい話ですが、本当にそういう意味でも代表選手には頑張ってほしいです(笑)。そして、バスケの世界大会でもぜひ渋谷のスクランブル交差点にDJポリスを出現させてほしい。僕も『アカツキジャパン』(バスケットボール日本代表の愛称)のユニフォーム着て、みんなと勝ってハイタッチがしたいですね」 ___ 副島淳(そえじま・じゅん) 1984年、東京都生まれ。千葉県柏市立柏高等学校時代、バスケットボール選手としてインターハイやウインターカップに出場し、東京成徳大学でも活躍。その後、俳優、タレントとしての活動を始める。09年1月には舞台「パンク侍、斬られて候」の殿様役でデビュー。20年にはテレビ番組で、父親が日本で活動した俳優のウイリー・ドーシー、異母兄が元プロバスケットボール選手で日本代表でもあった高橋マイケルであることが明らかになった。現在はNHK「あさイチ」火曜日レギュラー、TBS「ひるおび」木曜日レギュラー、「日立 世界・ふしぎ発見!」などに出演するほか、ラジオ、講演会など幅広く活動している。