「今年はいよいよ50周年 息を抜かず果敢に挑戦する年に」ローソン社長・竹増貞信
「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。 【写真】この記事の写真をもっと見る * * * 今年は、世界各地で起きている戦争も終結し、経済も安定する年になればいいなと心から思っています。 そのためにも、1月20日に米国大統領に就任するトランプさんには期待したいですね。彼の政治姿勢への懸念はよく聞きますが、(米国の憲法では)3選はないので、この4年間は次の選挙を意識した行動は必要ないはず。ぜひ、アメリカファーストならぬ「ワールドベスト」のための政策で、彼が世界が平和で幸せに暮らせる礎を築いたと後世に語り継がれる4年間にしてほしいと切に願います。 そして私たちローソンはいよいよ50周年を迎えます。 節目の年を迎えたことに対し素直にお客様、加盟店さん、クルーさん、社員や取引先や他関係各位の皆さんに感謝し、共に喜びを分かち合い盛り上がっていきたい。そう思う一方、「次の50年」のスタートラインに立つ一年でもあるという冷静な気持ちを持つことも、肝に銘じたいと考えています。 私自身も、ローソンに来て12年目、いよいよ50代後半の年になります。ローソンに来た頃は、何の先入観も経験もないので、真っ白な心でまずは実行してみよう!と思っていました。それが今では会議でローソンの歴史をひもとき「これはこうだったから今こうなって……」などと言っている自分に、ふと「あれっ、私過去のローソンの色に染まっている!?」というちょっとした違和感を持つことがあるんです。いやいや、社会の価値観は日々変化している中で、それじゃいけない、と。 私も50周年でほっと息を抜くのではなく、社長になったときの初心を思い出し、改めて真っさらな気持ちで次の50年に来るだろういろんなことに対峙していきたい。そしてローソングループ全員で果敢にチャレンジし、新しいものを生みだしていく。そんな一年にしていきたいと思っています。 ◎竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長 ※AERA 2025年1月13日号
竹増貞信