就任式を2週後に控えたトランプ氏…下院反乱票を鎮圧、WPから風刺漫評消える
20日に第47代米大統領に就任するトランプ氏が政権交代を控えて気勢を上げている。下院議長選挙ではトランプ氏が反乱派に直接電話をかけ、結局は自分の味方を座らせる「カリスマ」を見せた。大統領選挙の勝利後には企業などがトランプ氏に約3000億ウォン(約320億円)を後援した。 トランプ氏の議会掌握力が試された最初の事例は下院議長の選出だった。議会専門メディアのザ・ヒルによると、3日(現地時間)にゴルフを楽しんだトランプ氏はマイク・ジョンソン下院議長が2票差で落選危機に直面すると、反対の意思を表した議員2人に直接電話をかけた。2人のうちの一人、ラルフ・ノーマン議員(サウスカロライナ州)は「あなたはニッキー・ヘイリーに投票したようだが…」というトランプ氏の説得の電話を受けた後、考えを変えた。自身の希望通りにジョンソン氏が当選すると、トランプ氏はSNSに「前例ない信頼の投票だった」とし、ジョンソン氏は「トランプ氏は最も強い大統領になるだろう」とコメントした。ワシントンポスト(WP)は「それだけジョンソン議長が自身の権力を全面的にトランプ氏に頼っているということ」とし「ジョンソン氏の力がどれほど脆弱であるかを確認した結果」と評価した。 こうした中、「トランプ氏の支持者が起こした1・6議会暴動から4年となったが、あたかもなかったことのようになった」と、AP通信が5日報じた。有罪判決を受けた暴徒1250人も赦免される見通しだ。 寄付金も殺到している。ニューヨークタイムズ(NYT)によると、過去およそ2カ月間にトランプ氏の就任式と政治運営、大統領図書館などに使われる寄付金2億ドル(約315億円)以上が集まった。 ジェフ・ベゾス氏が社主のWPからはトランプ氏関連の漫評が紙面から消え、作家は辞任した。4日のAP通信によると、WP漫評作家でありピューリッツァー賞受賞者アン・テルナエス氏はSNSに「ベゾスを風刺した漫評が不当に拒否された」と主張した。漫評にはベゾス、マーク・ザッカーバーグ、サム・アルトマンなどがトランプの銅像の前でひざをついてお金が入った袋を捧げる場面があった。彼らが最近、トランプ氏の就任式の準備にそれぞれ100万ドルを寄付したことを批判したのだ。ディズニーが所有したABC放送がトランプ氏に合意金1500万ドルを支払って名誉毀損訴訟を終結させたことを皮肉ってミッキーマウスがうつ伏せになっている姿もあった。大統領選挙で敗れたカマラ・ハリス副大統領は6日の上下院合同会議でトランプ氏の当選を公式宣言することになったと、WPは伝えた。米国憲法に基づき連邦議会上院議長を務める副大統領が会議を主宰しなければならないからだ。WPは「ハリス氏にとって苦痛な役割」と伝えた。一方、トランプ氏はFOXニュース出演者だったタミー・ブルース氏を次期政権の国務省報道官に抜てきした。トランプ氏は3日、SNSで「タミー・ブルース氏は早くからMAGA(米国をまた偉大に)の重要性を理解していたリスペクトされるべき政治分析家」と明らかにした。