利回りを高く見せるため数字を操作することも?ディベロッパーの出す情報を鵜呑みにしてはいけないワケ【フィリピン不動産投資のプロが解説】
数字がおかしいと感じたら、どんどん質問すること
また、想定利回りがプレセールの段階では8~12%だったのに、実際ホテルが建設されて稼働し始めたら利回りが1~2%だったということもあります。これだったら、普通の居住用不動産を買っておいた方がまだ良かったと後悔してしまいます。この点は、事前の立地やディベロッパーの過去の実績を精査しておき、リスクを下げる努力をして対応します。 さらに、よくあるパターンとしては不動産価格が相場より明らかに高い場合も気をつけてください。高く買うと、宿泊費と稼働率が同じであっても、想定利回りが下がってしまうからです。 同じプレセールのホテル物件でも、第1フェーズではなく、売り出して1~2年が経過して価格が上がったタイミングで購入すると、当然購入価格が上がってしまうため、想定利回りが低くなります。この点も、周辺エリアの価格相場やニーズを調べておけば、価格が高すぎると判断できると思います。 ここで、紹介した数字の見破り方は少し難しいと感じたかもしれません。いちばん大切なことは、そのディベロッパーが信頼できるかどうかです。言動が一致しているか、見た目が怪しくないかなど、見極める必要があります。財閥や官僚とつながっていることを匂わせる人は要注意です。 ディベロッパーの数字がおかしいと感じたら、どんどん質問した方がいいでしょう。その時の対応が誠実かどうかも、ディベロッパーを見極める判断材料になると思います。 町田建登 ライフシフト合同会社 代表
町田 健登