電気自動車の「Gクラス」が日本上陸! 「G580」は「AMG G63」を超えたのか!?
0-100km/hはケイマンより速い
車重は3t超えだ。「G63ローンチエディション」の2570kgなんて軽いものである。日本仕様の「G580エディション1」は3120kgもある。それでいて、0-100km/は4.7秒の俊足を誇る。G63ときたら、550kgも軽いくせに4.4秒と、コンマ3秒速いだけだ。G580は3t超えにして、「ポルシェ718ケイマン」の5.1秒より速く、「ケイマンS」の4.6秒に迫る。アニメ『ダンダダン』に出てくるターボババアより速いかも……。少なくとも、そのエネルギーの巨大さたるや、G63を確実に超えている。 サウンドの面でも、「G-ROAR(ジーロア)」なる仕掛けを備えて抜かりない。V8を思わせる低いバスのサウンドで、G580はほえるらしい。電気自動車(BEV)なのに……。 サスペンションはフロントが独立のダブルウイッシュボーン、リアはリジッドだけれど、ド・ディオンを採用している。G63はフロントは同じ、リアは同じくリジッドだけど、ド・ディオンアクスルではない。でも、可変ダンピングを備えている。G580の場合、独立の4モーターの4WDだから、前後をつなぐプロペラシャフトも機械的なディファレンシャルもない。そのことと、550kg増しの重量ボディーがもしかしてG580に内燃機関のGクラスを超える乗り心地を実現している……かもしれない。それでなくても、筆者がかつて試乗したG63ローンチエディションのタイヤは21インチの285/45、G580エディション1は20インチの275/50で、スポーティー度とかワイルド度はさておき、BEVの振動のなさ、静粛性から想像しても快適度では超えていることだろう。 ただ、それがSUVとして魅力的であるかどうか。いかにオフロードの踏破能力が高かろうと、それとはまた別の話だ。 なお、一充電走行距離はWLTCモードで530km。G63の場合、燃費がWLTCモードで6.8km/リッターで燃料タンクが100リッター、単純計算で680km。ではあるけれど、G580も東京都心と箱根を無充電で往復できそうである。