【ABC特集】スーパーマーケットは生き残りをかけ「小型化」へ 滋賀の雄「平和堂」も大阪・茨木市に小型スーパーを出店 少量販売など地域のニーズに応える戦略でコンビニとの差別化もはかる
細かいニーズに応えられるライフの新業態「ミニエル」
集合住宅やオフィスビルが立ち並ぶ大阪市西区の一角にあるスーパー「ミニエル」。一見すると、一般的なスーパーマーケットのように見えますが・・・実はここ、スーパーマーケットの大手・ライフコーポレーションが手がける新たな業態の“第1号店”なんです。 【動画で見る】【売り場も人員もスリムに】関西で続々登場 売り場も人員・コストもスリム化 大手スーパーの“小型化戦略”とは 一体何が”新業態”なのかというと、それは売り場面積にあらわれています。通常の店舗のなんとわずか4分の1。この「コンパクトなサイズ」が「ミニエル」いちばんのウリなんです。 (40代男性) 「品揃えがいいし、小さいけどアイテムも揃っていて便利」 (40代女性) 「コンビニより充実しているので、すごく入りやすいです。夜ご飯でめんどくさいときに1品2品買って夕食にすることもよくあります」 コンビニとの差別化もはかっていて、地域のお客さんのニーズに合った商品を少しでも多く取りそろえるべく、棚を一段増やすなど工夫をしているそうです。 (ライフコーポレーション広報・中村陽菜さん) 「お昼に周辺に勤めている女性がよく来ますが、有機玄米を使用した商品や、雑穀を使用した健康系のお弁当が特に人気です」 周辺で生活する8割以上が「1人暮らし」または「2人暮らし」世帯のため、お惣菜のサイズも「コンパクト」なものが多めになっています。 新型コロナが5類に移行してからはオフィス需要も回復し、平日は1000人以上のお客さんが訪れています。 そもそもなぜライフは“小型スーパー”の展開を始めたのでしょうか?
いまスーパーマーケットのトレンドは「小型化」
(ライフコーポレーション広報・中村陽菜さん) 「弊社は大阪市を中心に出店していますが、通常店は約300坪ほどの土地が必要になるんですね。なかなかそれほどの広さの土地は出てこないので」 大型店を出店する上で課題となるのが「広い土地の確保」。そのためここ数年、多くの大手スーパーマーケットが店舗の“小型化”に乗り出しています。全国スーパーマーケット協会によると、面積が1000㎡以下のお店の数は今年9月時点で5307店。10年前に比べておよそ1.3倍になっています。