【ABC特集】鳥好きが高じて・・・若手女性鷹匠の害鳥駆除に密着
現代の鷹匠は「害鳥駆除」が主な仕事
翼を広げた大きさは約1メートル。「食物連鎖の頂点」に君臨するとされる生き物。それが鷹です。その鷹を、自由自在に操る「鷹匠」の女性が兵庫・神戸市にいます。江戸時代に鷹匠が管理していた鷹は、徳川家康が愛したとされる「鷹狩り」で使われていたようですが、現代ではちょっと違います。 【動画で見る】【害鳥駆除の依頼殺到】自宅で鷹3羽と共同生活・・・自由自在に操る22歳の女性鷹匠【#推しごと拝見】
(鷹匠の三輪優奈さん)「鷹を使って、鳩とかカラスとか害鳥の追い払いをやっています」 そう、害鳥駆除。どんな仕事なのか、若手鷹匠の三輪優奈さん(22)に密着させてもらいました。
優奈さんの相棒たちは「空飛ぶ犬」との別名を持つハリスホーク
三輪さんの力強い相棒たちは「露ちゃん」と「雫ちゃん」、「霞ちゃん」の3羽。すべてメスです。カラスやハトなどの「害鳥」被害に悩む場所で、天敵の鷹を飛ばして追い払い、その場所に寄りつかなくさせるという「生き物本来の習性」を利用した駆除で活躍します。 (優奈さん)「猛禽類ってメスのほうが身体が大きいんですよ。私はカラスの追い払いの現場が多いので、身体大きいほうが威圧感あるというか、安心感があるので」。 この3羽は「ハリスホーク」という種類の鷹。別名「空飛ぶ犬」とも呼ばれるほど、良くなつき、頭もいいので調教しやすいんだそうです。飼育に特別な許可は必要なく、犬や猫と同じように、自宅で飼うことができます。
カラスや鳩に鷹が威嚇
ある日の午前11時半。雫ちゃんと霞ちゃんを車に乗せ、依頼を受けた現場に向かいます。 (優奈さん)「きょうの現場は美術館なんですけど、その敷地に庭園があるんです。そこの芝生とか苔がカラスに荒らされるということで、その被害を防ぐために追い払います」 やってきたのは、大阪市都島区にある「藤田美術館」。隣接する「藤田邸跡公園」は、都心にあるとは思えない、緑豊かな公園です。 優奈さんは、雫ちゃんを連れて公園の中を歩きながら何度も飛ばし、カラスや鳩に「天敵の存在」をアピールします。
(優奈さん)「いま遠くの方で、『鷹が来たぞ』って感じで鳴いています」 鷹を飛ばし始めて30分、興味を示したカラスが近くにやってきました。 (優奈さん)「一見どこにもいないような感じがしていても、必ずどこかから見ています、カラスは」