寿司はヘルシーなの? メリットとリスクを栄養士が解説
寿司の栄養価
巻き寿司にはさまざまな種類があるけれど、アメリカでもっとも人気のある種類の一つがカリフォルニア巻き。米農務省(USDA)による、カリフォルニア巻き1切れの栄養価は次の通り。 カロリー:28kcal たんぱく質:0.87g 脂質:0.2g 糖質:5.5g 食物繊維:0.3g 糖類:0.6g (巻き寿司1本で6切れ、場合によってはそれ以上食べる人も多い。)
一番ヘルシーな寿司は何?
ヘルシーな寿司にはたくさんの選択肢がある。コーエンさんは、カリフォルニアロールや鉄火巻きなど、ヘルシーなものをいくつか挙げつつ、「野菜、サーモン、レインボー巻きはどれもヘルシーです」と補足する。ブリセットさんの好みは、サーモンアボカド巻きだそう。「サーモンからはたんぱく質と心臓に良いオメガ3脂肪酸を、アボカドからは一価不飽和脂肪、食物繊維、葉酸、カリウムを摂取できるので、素晴らしい選択肢といえます」と話す。さらに玄米で作って減塩醤油を使えば、ヘルシー度が増します、と彼女は語る。
寿司の健康効果
寿司を食べることで、いくつかの健康上のメリットを得ることができる。 ・簡単に魚を摂取できる 多くの健康機関が食事に魚を取り入れることを推奨しているけれど、魚はアメリカ人の食生活においては一般的な食品ではない。米心臓協会(AHA)では、週2回魚を食べることを推奨している(AHAは、とくに脂肪分の多い魚に重点を置く)。 「寿司は、推奨されている週2~3回の魚の摂取量を満たすのに役立ちます」とブリセットさんは話す。米食品医薬品局(FDA)によると、一般的な魚の1サービングは約113gである。 ・体内の炎症を抑える効果が期待できる 寿司ネタの魚にはオメガ3脂肪酸が含まれていて、「炎症を抑える効果が期待できます」と話すのは、フロリダ州オーランドの「タラ・ギダス・ニュートリション・コンサルティング」のオーナーで、登録栄養士の資格を持つタラ・ギダス・コリンウッドさん。米国立衛生研究所(NIH)によると、体内の炎症は、自己免疫疾患、心血管疾患、胃腸障害を含む多くの深刻な健康状態に関係しているという。「しょうが、わさび、海苔はどれも優れた抗酸化作用をもっています」とコリンウッドさんは話す。 ・心臓の健康に良い サーモン、まぐろ、さばなど、脂肪分の多い魚を選ぶと、EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)を摂取できる。「これらは心臓の健康にいいオメガ3脂肪酸で、中性脂肪と血圧を下げるのに役立ちます」とブリセットさんは話す。 ・骨の健康を高める 脂肪の多い魚は「骨の健康を支え、炎症抑制と免疫システムのサポートに役立つビタミンDの優れた供給源です」とブリセットさんは話す。