冨安健洋の度重なる故障にアーセナルの評価は? 移籍するならセリエA復帰も新天地ブンデスリーガも悪くない
【負傷が回復すればレギュラー格だが...】 だが、度重なる負傷は、評価・信頼の低下につながりかねない。チーム全体が一日も早い復帰を願っていたとしても、フル稼働が難しい冨安は戦力として計算できず、放出要員のひとりになる恐れも十分にある。 そして、冬の移籍市場がまもなく始まる。 現時点で、冨安は売却の対象になっていない。アーセナルではキーラン・ティアニーの古巣セルティック復帰がまことしやかに囁かれている程度だ。 さらにパリ・サンジェルマンのランダル・コロ・ムアニ、アタランタのアデモラ・ルックマン、ウェストハムのモハメド・クドゥスなどが、長期の欠場を余儀なくされているサカの代役としてリストアップされたという。もちろん、憶測を基にした情報である。 3月20日に契約を更新したばかりの冨安は、十中八九残留する。負傷さえ回復すればレギュラー格という評価にも変わりはない。とはいえ、今後も筋肉系のトラブルを繰り返すリスクは大きい。従って彼の選手生命を踏まえると、いずれは他国への移籍も選択肢に含めるべきだ。 たとえばセリエA復帰である。 ボローニャで過ごした3シーズンは鮮烈な印象を残した。プレミアリーグほどの圧は感じられないが、戦術は非常に高度だ。英国のタブロイド紙『デイリー・メール』は「インテル・ミラノ、ナポリ、ユベントスが興味津々」と報じている。 ブンデスリーガも魅力的な新天地だ。 フライブルクの堂安律、マインツの佐野海舟、ボルシアMGの板倉滉など、今シーズンも少なからぬ日本人が高く評価されている。かつては奥寺康彦がブレーメンで、香川真司がドルトムントで一世を風靡するなど、日本人に理解がある国でもよく知られる。 プレミアリーグほど個の力は求められず、戦術理解度とチームプレーが重視される。冨安にとっては未知の世界だが、キャリアを磨くうえでは経験しておいてしかるべきリーグのひとつだ。