今秋のドラフト候補の大阪桐蔭高・森陽樹、「日本一」と「球速155キロ到達」目標 「自分が世代ナンバーワンに」【高校野球】
今秋のドラフト候補に挙がる大阪桐蔭高の150キロ超右腕、森陽樹投手(2年)が5日、大阪府大東市の同校グラウンドで始動。今夏の日本一と球速155キロ到達という目標を掲げた。練習開始前にはチームで地元の野崎観音を参拝。恒例の祈祷(きとう)も受けて、日本一への願いを込めた。 大阪桐蔭は昨秋の近畿地区大会の初戦で敗退。今春センバツ出場が絶望的な状況となっており、この冬は夏へ向けたレベルアップを図っている。昨年は春も夏も甲子園のマウンドに立った森は1年生の時から剛腕ぶりがプロのスカウトから注目を浴びており、本人もプロ志望。今秋ドラフトに向けては「この高校に入って、ずっとドラフト1位でプロ野球と言ってきたので、その目標は絶対に達成したいという強い気持ちを持って。そのために今やっているので、その目標はぶらさずにやっていきたい」と力強く話した。 春夏連覇を果たした先輩の姿も目にした。昨年は米大リーグ・メッツに所属した藤浪晋太郎投手がこの日、西谷浩一監督(55)らに年始のあいさつのためグラウンドを訪れた。練習もしたが、森はそのキャッチボールに刺激を受けた。 「身長が自分より全然でかいし、キャッチボールを見ても力強さは伝わってくる。自分も最終的に藤浪さんを超せるように頑張りたい」 藤浪は高校時代、最速153キロの直球を中心にした投球で3年時は不敗だった。森は昨秋、自己最速を152キロまで更新。石田寿也コーチによると、練習試合の対戦相手が計測したスピードガンでは「154キロが出ていたと聞きました」と明かす。また、助走をつけての投球では166キロを出したこともあるという。中学時代は軟式で、高校入学後に転向した硬式で成長してきた。 昨春のセンバツを制した群馬・健大高崎高の石垣元気投手(2年)は昨秋の関東地区大会で158キロを計測。ライバルと意識してはいないと言うが、「最後の夏は自分が世代ナンバーワンになれるよう頑張りたい」と森は意気込む。 新年から縁起も良かった。年末年始に帰省した地元・宮崎での初詣の際に引いたおみくじは「大吉」だった。書いてあったのは「目上の人の言うことをしっかり敬って、色気に溺れずにという、そんな感じです」と苦笑。昨春はベスト8で、昨夏は2回戦敗退と悔しさを募らせてきただけに、最後の夏は「みんなで笑って終われるように頑張ります」と話した。
中日スポーツ