マー君を巡って米国で飛び交う怪情報
入札額に2000万ドルの上限枠が出来た新ポスティング制度に、強い不信感を持っていると言われる楽天球団。メジャー志望を表明した田中将大投手の処遇を保留して数日が経過した。日米のメディアが、「出すのか、出さないのか」という記事で、連日賑わう中、色々な怪情報も飛び交っている。 ■マー君を追い出すために他球団が穴埋め? 全米スポーツネットESPNのオルニー記者が、「無敵の田中をメジャーに追い出すために、他球団が金を出し合って、減った入札額を穴埋めする」と伝えた一報は、拡大解釈されて複数のメディアに報じられた。また、ベースボールアメリカ紙のバトラー記者が「田中の他に、もう1人の選手を楽天がセットでポスティング申請することで、2000万ドル以上の移籍金が楽天に入る」という“パッケージ契約”を報じるなど、米メディアでは、様々な“ウルトラC作戦”が取り沙汰されている。 ルール事が新しくなれば、法の目をかいくぐって有利に交渉を進めようと考える人間が出てくるのは、洋の東西を問わないようだが、NPB側は、今回の契約改正に伴い、“裏技防止”のための手を打っている。 ■不正防止のための厳罰もルール化 17日に日米同時発表の形で正式発効となった新ルールでは、条項の中に「万一、入札に関して不正行為が発覚した場合には、その該当選手は、メジャーでプレーができない」という一文が、盛り込まれたらしい。つまり、契約金の一部をリベートという形で楽天が受け取ったというような事実が発覚したら、メジャーの球団側に罰則が科せられ、マー君は事実上の“メジャー球界追放”となる厳しい処分を受けるようになる。 新ルールは、翻訳上の誤差が出ないよう、日本語と英語の両方で発表される徹底ぶりだった。 楽天はともかく、メジャー側は、そこまでの危険を冒す行為を避けるだろうと言われているが、「入札金穴埋め作戦」やら、「パッケージ契約」やら、どこまで規則で“裏技”を仕切れるのかは、疑問が残るところだ。