新型もヒットしそう! “VWのドル箱SUV”「ティグアン」は“インテリアの仕立て”が上質に! デザインも機能も走りも全方位的に進化
VWで最も売れている「ティグアン」が3世代目へと進化
ドイツの自動車ブランド・VW(フォルクスワーゲンの中心的存在といえば、日本でもメジャーなハッチバック「ゴルフ」と答える人は多いでしょう。 【画像】「えっ!…」よき時代のVW車が復活! これが大人気SUV「ティグアン」の3世代目です(30枚以上)
しかし現在、VWで最も売れているモデルは「ゴルフ」……ではありません。今、VWで一番の売れ筋となっているのは、SUVの「ティグアン」なのです。 しかも、さまざまな事情によって瞬間風速的に販売トップを記録したのではなく、2019年から5年にわたってVWでトップの販売実績をキープしていると聞けば、驚く人も多いのではないでしょうか? そんな「ティグアン」が先ごろ、フルモデルチェンジで3世代目へと進化し、日本でもデリバリーがスタートしました。 新型のボディサイズは、全長4540~4545mm、全幅1840~1860mmと「ゴルフ」よりはひと回り大きくなっています。しかし、そのポジショニングは、「ゴルフ」と同じ“Cセグメント”に属しています。すなわち「ティグアン」は、“「ゴルフ」のSUV版”といってもいい存在なのです。 そんな「ティグアン」がVWの最量販モデルに上り詰めた理由は、「SUVだから」にほかなりません。 それは日本のマーケットを見ても明らかで、2024年の3~9月期に最も売れた登録車は「カロ―ラ」で2位は「ヤリス」でしたが、前者は「カローラクロス」が大半を占め、後者も「ヤリスクロス」が大多数と、SUVがマーケットを牽引していることが分かります。 同様に、VWの日本市場における販売ナンバーワンはコンパクトSUVの「T-CROSS」でその次もSUVの「T-ROC」と、いずれもSUVが上位を占めています。そう聞けば、「ティグアン」が世界で最も売れているVW車というのも納得できることでしょう。 ●“SUVの楽ちんさ”が「ティグアン」人気を後押し!? ところで、ハッチバックと比較してSUVが優れている点、いい換えれば、「ゴルフ」に対して「ティグアン」が優れているポイントはどんな部分でしょう? 愛車として5年以上もSUVを所有している筆者(工藤貴宏)から見れば、それは「楽ちんなこと」に尽きます。 例えば、ドアを開けてシートに沈み込むように座るハッチバックに対し、「ティグアン」のように背の高すぎないSUVは乗り降りが楽です。その上、高いアイポイントによって周囲がよく見えるので運転も楽。さらに、高めの車高と大径タイヤにより、ちょっとした段差などに気にせずドライブできるから楽……と、一度SUVを愛車にするとその楽ちんさに慣れてしまい、背の低いクルマには戻れなくなってしまうのです。 そんな人が増えているのでしょう。今ではSUVがセダンやハッチバックを凌駕する人気モデルに上り詰めています。 もちろん、ハッチバックの方が優れている面も多々あります。その一例が操縦性。近年、SUVの走行性能はグングン進化を遂げていますが、ハンドリングの素直さに関してはやはり背の低いクルマにはかないません。 また、重量が重い上に重心が高いSUVは、走行安定性を高めるためにサスペンションを固める必要があることから、背の低いクルマと比べると乗り心地で見劣りする部分があります。 とはいえ、上記した“SUVの楽ちんさ”を味わってしまうと、なかなか元には戻れません。乗り心地やハンドリングのレベルが多少落ちてでも楽な方を選ぶという人が多いからこそ、SUVは爆発的な人気を獲得しているのでしょう。 SUVはそうした美点を備えているからこそ、VWでは「ゴルフ」より「ティグアン」が売れているのです。