新型もヒットしそう! “VWのドル箱SUV”「ティグアン」は“インテリアの仕立て”が上質に! デザインも機能も走りも全方位的に進化
プラットフォームもエンジンも格段にレベルアップ
そんな新型「ティグアン」は、今回のフルモデルチェンジにおいてハードウェアが大きく進化しています。
例えば、クルマの基本ともいうべきプラットフォームは、これまでの“MQB”から“MQB EVO”へと進化。 またパワートレインも、日本仕様のFFモデルに組み合わせられる1.5リッターターボエンジン(最高出力150ps、最大トルク250Nm)をなんと新設計してきました。 ここ数年の報道を見て、「VWはBEV(電気自動車)へと大きく舵を切ったはず。新エンジンの開発はストップしたのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、それは完全なる誤解です。 実際、現行「ゴルフ」が日本デビューを果たした2021年に、VWの開発担当役員は「我々はBEVの開発を全力で進めているが、エンジンにも全力投球する」と断言しているほど。つまりVWはエンジン車に対しても本気なのです。 ちなみに、この新しい1.5リッターターボエンジンは低速域からしっかりとしたトルク感を発揮。1.6トンを超えるヘビー級の新型「ティグアン」を上り坂でもしっかりと前へ進めてくれます。 また新型「ティグアン」は、ラインディングでのフットワークも軽やか。スムーズに曲がっていく姿勢が好印象で「これなら『ゴルフ』にも負けないでしょ!」というのが正直な感想です。 パワフルで省燃費の2リッターディーゼルターボエンジンを搭載する4WDモデルも遅れて上陸するということなので、こちらもがぜん楽しみです。 ●インテリアの質感もVW車のイメージどおりの出来栄え ところで、新型「ティグアン」で筆者が最も気に入った点は、インテリアの上質な仕立てでした。 実はVWの新型車は、ここ数年、コストダウンの影響から内装の仕上がりにガッカリさせられることが何度もありました。 しかし新型「ティグアン」は、ダッシュボードやドアトリムにソフトな肌触りのパッドを贅沢に使うなど、見るからにインテリアの仕上げに力を入れてきたことが理解できます。 記憶に鮮明に残る、質感が高かった時代のVW車が帰ってきた!……新型「ティグアン」は、ドライブしていてそんなうれしい気持ちにさせてくれる出来のいいSUVでした。
工藤貴宏