ご近所さんは犬を5匹飼っています。どれくらいの「年収」があれば多頭飼いが可能なのでしょうか?
動物を飼う場合、えさ代や病院代などのさまざまな費用がかかります。多頭飼いする場合はこれらの費用負担が頭数に合わせて増加しますが、実際にどのくらいの年収であれば多頭飼いができるか気になる人もいるでしょう。 この記事では、犬1頭を飼うのにかかる費用の目安と合わせて、必要な年収の目安をまとめました。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
犬1頭を飼うのにかかる費用の目安は?
一般社団法人 ペットフード協会が実施した令和5年(2023年)全国犬猫飼育実態調査によると、犬1頭を飼うのにかかる生涯費用の目安は244万6068円となっています。この金額は平均寿命を14.62歳と仮定した場合の数値となっており、1年に換算した場合の金額は約16万7310円です。 仮に犬を多頭飼いするのであれば、上記の金額×頭数で計算するとある程度の目安をつけられるでしょう。ただし、実際には1頭よりも複数頭飼育する方が支出は少なくなるとされているため、この点を考慮する必要もあります。 また、犬の大きさによって食べるえさの量や寿命にも差があるため、その分が生涯費用の違いにもつながるようです。 表1
出典:一般社団法人 ペットフード協会 「令和5年(2023年)全国犬猫飼育実態調査 犬 飼育・給餌実態と支出」を基に筆者作成 表1のような違いがある点も理解したうえで、実際にかかる費用の目安を計算するといいでしょう。
犬を迎え入れる際に発生する初期費用
犬1頭を迎え入れる際に発生する初期費用として考えられるのは、おもに以下の3つです。 ●去勢、避妊手術代 ●飼育グッズ ●ワクチン接種や登録料 それぞれの内容や費用の目安について、詳しく見ていきましょう。 ■去勢・避妊手術代 去勢・避妊については、必ずしも必要な費用ではありません。飼い主の判断に委ねられる部分にもなりますが、子犬を望んでいるわけでない場合に発生する費用と考えておきましょう。費用の目安としては去勢の場合は2万~5万円、避妊の場合は3万~6万円となります。 去勢や避妊は、望まぬ妊娠を避けるだけでなく、前立線肥大や乳腺腫瘍などの予防にもつながります。これらのポイントを理解し、去勢・避妊手術をするかを慎重に決めましょう。 ■飼育グッズ 犬を迎え入れる場合、飼育グッズの購入が必要になるケースもあります。例えばケージやサークル、トイレなどは用意する必要が出てくるでしょう。これらのグッズの価格幅は広く、予算に合わせて購入することが大切です。 目安としてはケージやサークルが数千円から10万円と幅広く、トイレは1万円以下で購入できるでしょう。 このほかにも首輪やハーネス、おもちゃ、食器などを必要に応じて用意しなければなりません。細かなものが積み重なると、予想以上の出費になる可能性があるため、少し余裕を持って予算を組んでおきましょう。 ■予防接種や登録料 犬を飼う場合、全ての飼い主に畜産登録と狂犬病予防接種が義務付けられています。そのほか、ブリーダーやペットショップから購入する場合は、マイクロチップ登録料が必要とされています。 義務付けられていないものでも、感染症予防のワクチン接種が推奨されているため、これらの費用が発生すると考えられるでしょう。なお、全ての費用の目安は、以下の通りです。 ●畜産登録:約3000円 ●狂犬病予防接種:3000~4000円 ●混同ワクチン接種:3000~1万円 ●マイクロチップ登録料:300~1000円 費用については病院やペットショップによって異なるようなので、実際に確認してみるといいかもしれません。