喘息のような症状、呼吸困難に陥る可能性も…医師が警告「エアコン肺炎」予防のための「使い方」とは
福岡県太宰府市で、最高気温が35度以上の猛暑日が40日間連続を記録するなど、全国的に猛烈な暑さに見舞われた2024年の夏。各家庭でエアコンがフル稼働だったが、この時期、心配されるのが「エアコン肺炎」である。おもな原因は、エアコンの室内機の内部で発生したカビだ。 「カビは気温20~30度、湿度70%以上の環境で大量に繁殖しやすくなります。夏はエアコンの稼働時間が長くなり、エアコンの内部に多くの湿気が溜まってしまいます。そこにホコリなどが付着することで、カビが繁殖する条件が整うのです。 カビは、フィルターを掃除しただけでは除去できません。そのため、大量のカビの胞子がエアコンの吹き出し口から室内に広がってしまい、それを吸い込むことで『エアコン肺炎』になる恐れが高いのです。冬、暖房のためエアコンを久しぶりに再稼働させたときも、同じ心配があります」(エアコン業者) 「エアコン肺炎」とはどういった症状なのか。「いとう王子神谷内科外科クリニック」の伊藤博道院長に聞いた。 「(夏の)エアコンを使用する環境下で繰り返しやすいため、『夏型過敏性肺炎』『夏型過敏性肺臓炎』といわれます。カビを吸い込むと咳が出て、その咳がひどくなると、呼吸困難となることもあります。個人差がありますが、喘息のように喘鳴や喀痰を伴う場合もあります。 若くても、基礎疾患があり、糖尿病で検査の数値にコントロール不良などがある方は、注意が必要です」 カビの発生を防ぐには、エアコンの送風機能を使用するといいという。冷房使用後、30分ほど送風をすることで、カビの発生を少なくすることができる。 「エアコンの冷気を部屋の上層部に流したり、マスクをつけたりするなどして、冷気をダイレクトに吸い込まないようにすることも大切です。定期的な換気もしてください。うがいのほか、『鼻うがい』も有効です。栄養面では、ゴボウ、玉ねぎ、ニンニクなどの根菜・葉菜類、ヨーグルトや乳酸菌飲料などをとり、腸内環境を整えて免疫の暴走を防いでください」(伊藤院長) 年間を通じて使用するエアコン。日常の手入れが重要だ。
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