「ブドウ狩り」本当に元は取れる?実際はスーパーで買ったほうがお得?
夏から秋にかけて、多くの人々が楽しみにしている「ブドウ狩り」。家族や友人と一緒に新鮮なブドウを取る体験は、特別な思い出として心に残るでしょう。 一方で、ブドウ狩りにかかる費用と購入する場合のコストを比較した場合、どちらがお得になるのか気になる方もいるかもしれません。本記事では、ブドウ狩りの魅力や、スーパーマーケットで購入した場合と比較して、どちらがお得なのかを考察します。 ▼節約のために「カップラーメン」はNG? 栄養バランスと節約を両立させる方法とは?
ブドウ狩りと購入のコストを比較
ブドウ狩りの場合、一般的に時間制限ありの食べ放題・時間制限なしの食べ放題、客が取ったぶどうを量り売りするコースがあります。 料金相場は大人1人あたり1000円~2000円、シャインマスカットが含まれると3000円程度が多く、量り売りの料金は100gあたり200円~300円前後です。 今回は、ブドウの重さをデラウェアの1房がおよそ100グラム、巨峰やマスカットなど粒が大きめなそのほかのブドウは380グラムと仮定します。 ブドウ狩りに行くためには、移動するための交通費も必要です。自家用車で移動する場合はガソリン代や、場合によっては高速道路料金および駐車場代がかかります。 また、公共交通機関を利用する場合、参加人数分の乗車券代が必要です。ブドウ狩り自体の費用に交通費が加わることで、コストはさらに増加します。これらを考慮すると、行く人数によっては、高額になる可能性もあります。 一方、スーパーで市販のブドウを購入する場合、価格は品種や季節によって異なりますが、国内産の贈答品用の高級なブドウは1房あたり3000円~、一般的に家庭で食べられるブドウであれば、デラウェアなら1房あたり250円~300円、そのほかのブドウなら1000円~1500円前後が多いでしょう。旬の時期になると、これよりもお得な価格で手に入る可能性があります。 また、スーパーの価格を基準に考えると、ブドウ狩りの入園料が1000円の場合は、デラウェアなら3~4房、そのほかのブドウは1房食べると元が取れることになります。 次に、卸売価格と比較してみましょう。農林水産省の青果物卸売市場調査(旬別結果)によると、令和6年8月上旬時点でのブドウの1キログラムあたりの卸売価格は、ブドウ全体が1896円、「デラウェア」が926円、「巨峰」が1577円、「その他ぶどう」が2482円です。 この価格を基にすると、入園料が1000円の場合、デラウェアなら10房以上、巨峰なら2房程度で元が取れる計算となります。 ひと房ごとに重さはまちまちであるため、実際の房数は変わる可能性が大きいといえますが、いずれにしても元を取るには結構な量を食べる必要があるといえるでしょう。 時間制限がない場合はゆっくりと時間をかけて食べられますが、時間制限がある場合は元を取るまで食べることが難しいかもしれません。 ブドウ狩りは、交通費も合わせると、量を食べられない場合コスト面ではスーパーで購入するよりもお得ではない可能性が高いといえます。ブドウ狩りならではの楽しさや思い出になることを考えれば、コストはそれほど気にならないと感じる方もいるでしょう。