テレビ朝日、ドラマ好調、そして朝の情報番組も
10月改編期は『相棒』を筆頭にドラマが好調なテレビ朝日。 このところ『グッド!モーニング』が上向きで情報番組も健闘。 週末のゴールデン帯も好調だ。では今後の課題は何なのか。(編集部)
『相棒』が独走、他のドラマ枠も健闘
テレビ朝日の10月クールはドラマが盤石だ。火曜・水曜・木曜と夜9時台にドラマを放送しているのだが、2023年も水曜9時の『相棒』が民放のドラマでトップを独走。火曜9時の『家政夫のミタゾノ』も健闘しているという。コンテンツ編成局の三輪祐見子ストーリー担当局次長に話を聞いた。 「10月クールは『相棒』もありますので比較的安心して迎えられています。『相棒』はリアルタイム視聴の方が多いのですが、アーカイブも多くの方に観ていただいています。連続性が高い、次はどうなるかと気になって配信を観るものもありますが、一話完結のドラマ『相棒』も配信で見やすく好評です。 『家政夫のミタゾノ』は、前のシリーズまで金曜夜11時台の『金曜ナイトドラマ』の枠でしたが、今回から火曜のゴールデン帯に移りました。以前のお客さんを維持しつつ、新規のお客さんを獲得している感じです。 木曜9時の『ゆりあ先生の赤い糸』は、木曜ドラマとしては珍しい、連続性の高いドラマで、『ドクターX』のように1話完結でカタルシスのあるものとは違うのですが、内容的には評価をいただいています。菅野美穂さん主演、脚本が橋部敦子さんですが、脚本がとても高評価で、大人の視聴者に観ていただいています」 「また4月と7月クールの水曜9時枠は、『特捜9』、『刑事7人』、そして『科捜研の女』と、刑事ドラマをシームレスに途中休止せず放送していくという試みをやりました」 火・水・木曜夜9時台の3つの枠のほかにテレビ朝日では深夜ドラマの枠がある。 「金曜11時台の『今日からヒットマン』は相葉雅紀さん主演ですが、これまでの相葉さんの柔和なイメージと異なり、サラリーマンがトラブルに巻き込まれてヒットマンになるという設定で、熱演いただいています。 土曜夜11時と11時半のドラマの2枠は、『単身花日』と『泥濘(ぬかるみ)の食卓』という、期せずしてどちらも不倫もので、かなり配信を意識したつくりを心がけています」(三輪ストーリー担当局次長) 「正月は、1月1日に『相棒』元日スペシャルが放送されますが、3日と4日にはテレビ朝日開局65周年と銘打って松本清張原作のスペシャルドラマが放送されます。3日は30年ぶりに地上波のドラマに復帰する後藤久美子さんと武井咲さんのダブル主演で『顔』、4日は波瑠さん主演、木村佳乃さんも出演する『ガラスの城』です。 2024年はそれ以降も、開局65周年を意識した作品をやっていこうと考えています」(同) 1月5日から金曜23時台に放送される『おっさんずラブリターンズ』も話題になっている。2018年に第1シーズン、19年に第2シーズンが放送されて好評を博し、映画化もされた人気ドラマで、「リターンズ」放送を前に全国6都市で「おっさんずラブ展」も開催される。 アニメや映画との連動というコンテンツ展開は、テレビ朝日も積極的に進めたいというが、ドラマ発の映画としては市川猿之助さんの事件で公開が止まってしまった『緊急取調室』がある。 「『緊急取調室』は連ドラを4クールやっている長寿シリーズですし、皆様にお届けできるよう準備を進めております。まだ時期など決定はしていませんが、お待ちいただけたらと思っています」(同)