1日でも月末でも15日でもない…過去20年間のデータを検証してわかった「新NISAで最も有利な積立日」
■検証してみてわかった情報の精度 しかし、本当にそうなのでしょうか。そもそも、これらはきちんと検証して確認したのでしょうか。この後ご紹介する結果を見れば、いかにテキトーな情報なのかがわかります。 筆者は、過去データを検証し、どの方法がベターなのか探ってみました。 ■結論①「毎日積立」vs「毎月積立」→積立頻度で大差はつかない 過去の記事でも「投資信託の「毎日積立」vs「毎月積立」結局どっちがお得なのか…お金のプロが検証した結果」というタイトルで、「毎日積立」vs「毎月積立」のパフォーマンスを比較検証しています。 詳しくはそちらの記事も参照していただきたいのですが、結論から言えば、時期や指数を変えても、運用パフォーマンスに差はなく、累積収益率は1~3%と僅差で「毎日積立」の方が有利になるというものでした。 過去記事では2回の検証結果を紹介しており、1回目の検証では、米国株価「S&P500」と日本株価指数「TOPIX」の2つの指数に対して、5年間(2015年6月1日~2020年5月31日)、10年間(2010年6月1日~2020年5月31日)、20年間(2000年6月1日~2020年5月31日)積み立てた場合の累積収益率を比較しました。 2回目の検証では、「TOPIX」「S&P500」に加えて、全世界株指数の「MSCI ACWI」、S&P500のパフォーマンスを超える指数として人気がある「NASDAQ100」の4つの株価指数に対して、5年間(2017年10月1日~2022年9月30日)、10年間(2012年10月1日~2022年9月30日)、20年間(2002年10月1日~2022年9月30日)積み立てた場合の累積収益率を比較しました。 ■毎日積立と毎月積立を直近データで比較 本稿では、3回目の検証結果も紹介します。 「TOPIX」「S&P500」「MSCI ACWI」「NASDAQ100」の4つの株価指数に対して、5年間(2019年11月1日~2024年10月31日)、10年間(2014年11月1日~2024年10月31日)、20年間(2004年11月1日~2024年10月31日)積み立てた場合の累積収益率を比較しました。 過去の検証結果と同じく、いずれの積立期間・指数でも収益率の差はほとんどありません。全体的に僅かに「毎日」のほうが有利となっていて、NASDAQ100のように値動きが荒い指数の場合でも累積収益率で1~3%の差ですから、気にするほどでもないレベルということがわかります。