性同一性障害と診断されるには、おおよそ半年以上の通院が必要だ。「そのうちホル注（男性ホルモン注射）も打てるようになると思うよ。そうすれば声も低くなるし、ヒゲも生えてくるだろうし」とうれしそうに話す。 「早くタイに行って手術したい。40歳も過ぎてリスクが高いのは分かってるけど、もう自分はごまかせない。そのためのお金もがんばって貯めてるし。これから楽しみだね」 理想の浜松の姿を尋ねると、こう答えてくれた。 「いろんなユニークな特徴を持った人が、否定されず、邪魔されず、自分らしく生きられる。みんなが自然体で生活できる。そんな街がいいよね」 地方都市でそんな日が来るのはいつになるだろうか。 （この記事はジャーナリストキャンプ2015浜松の作品です。執筆：新井悠真、デスク：亀松太郎）
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