勉強後に10分○○をすると語学の習得率が上がる!【50代からの脳トレ⑤】
好き!を学びの原動力に
大人が語学を効率よく習得するには、こうした脳の特性を生かし好きな分野・楽しいと思える方法で学んでいくことがポイント、と加藤先生。 「『韓国ドラマが好きだから、字幕なしで楽しみたい』というのはまさにそれ。語学が最も早く身につく方法は、ファーストランゲージ(母語)でよく知っていることを学ぶ、というやり方です。 だから、韓国ドラマが大好きでたくさん見てセリフまで覚えているのなら、それで韓国語の言い回しや単語を学べばいい。興味の湧きづらいテキストで文法の初歩から無理して学ばなくてもいいのです。 そこで楽しさや『わかる!』といった感覚がつかめれば、自然と興味や好奇心がさらに湧いてきて、自分で調べたり学びの方法も広がっていく、というプラスのスパイラルが生まれます。 私がいい例です。私は34歳でアメリカに留学したのですが、最初は英語がちんぷんかんぷんでした。 でも日々脳やMRIに関する英語を見聞きするため、文法にこだわって一から学ばなくても自然と意味がわかってくるようになる。文章のパターンもつかめてくるので、論文も日本語と変わらないスピードで読めるようになり、そこまでくるともう『英語』というより、『知りたいことがアルファベットで書いてあるだけ』という感じになりました。 好きなこと、興味があること、過去に何度も見聞きしていることに日常的に触れることで、語学力がどんどん上がっていったのです」
朝の勉強後のウォーキングで学びが加速!
語学学習をする際に、自分が「目で見て覚えるタイプ」なのか、「耳で聞いて覚えるタイプ」なのかを知ることもポイント、と加藤先生。 「視覚系脳番地と聴覚系脳番地、どちらが優位に働くかは人によって違いがあり、自分が優位なほうに適したやり方で学ぶことが、無理のない学び方といえます。 あくまで傾向ですが、女性は聴覚系が優位な人が多く、全体の8割を占めるといわれます。人の話を聞くのが苦にならない、常に音楽をかけていたい、言葉や数字などを口ずさんで覚えることが多い、などが聴覚系が強い人の特徴です。 そうした特性に合った勉強法としては、ポッドキャストやオーディオブックなど『聞く』方法がおすすめ。電車の中など移動中でも聞けるので、忙しい50代にはもってこいの学習法です」