不倫夫役だった岡田将生は「聞き上手なタイプ」、結婚観に変化も…33歳になった高畑充希の“転機”「良くも悪くも現実的に…」
「この役がやりたい」俳優を目指したきっかけ
きょう12月14日は高畑の33歳の誕生日である。彼女は幼い頃から、芝居好きの両親に連れられてミュージカルなど舞台に親しんできた。決定的だったのは、9歳のときに『奇跡の人』を観たことだ。三重苦の少女ヘレン・ケラーと、彼女に言葉を教えるサリバン先生を描いたその舞台に、高畑は終演後しばらく立ち上がれないほど衝撃を受ける。それと同時に「私はこのヘレン役をやりたいから女優にならなくちゃ!」とはっきりと思ったという(高畑充希『穴があったら入ります』パルコ エンタテインメント事業部、2022年)。両親もその夢を応援してくれ、まずは中学受験に合格したらオーディションを受けていいと許してくれた。 約束どおり志望の中学に入ると、舞台や芸能事務所のオーディションを受けては落ち続けるも、中学2年のとき、芸能事務所のホリプロが製作する『山口百恵トリビュートミュージカル プレイバックpart2~屋上の天使』(2005年)の主役オーディションでグランプリを獲得し、デビューを果たす。その稽古と公演のあいだだけ地元の大阪から上京し、徹底的にしごかれた。それでも彼女は公演が終わるまでずっと毎日が楽しくてしかたがなかったらしい。
ピーター・パン役に抜擢
2007年、高校入学とともに本格的に上京した。同年には松山ケンイチ主演の『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙(そら)へ』で映画デビューする。ミュージカル『ピーター・パン』で主人公のピーター・パン役に起用されたのもこの年である。初代ピーター・パンの榊原郁恵(「榊」の正しい表記は木へんに神)が高畑の初舞台で共演した際、《とにかく歌がうまいし、感受性が鋭くて表情が豊か》だと感じ、彼女が自由自在に舞台空間を飛び回るのをぜひ「観たい」と思い(『婦人公論』2021年7月13日)、指名してくれたという。 ピーター・パンは2012年まで6年間演じた。この間、2009年には『奇跡の人』のヘレン役にも念願かなって抜擢される。長年目標としてきた役だけに、初演を終えてからしばらくは何も手につかなくなるほどであったという。