「お墓・相続…この先、どうするつもり?」お正月「家族会議で話しておきたい」“避けて通れない”3つの話題 皆が集まる機会だからこそ「言いにくいけど大事な話」をしよう
しかし上記のように、どちらにも事情や希望があるものです。全員の希望を叶えることはなかなか難しいと言わざるを得ません。 不動産については、家族会議でそれぞれの意向を話して、ベストな方法を模索しておくのがよいのではないでしょうか。 そして、その結論を「遺言書」にしておくと万全です。なお、客観的なアドバイスをもらうためにも、話し合いの時点から「専門家のアドバイスの力」を借りるのが私のおすすめです。 なぜなら、専門家でなければ気がつかないような問題点やリスクを指摘してくれるだけではなく、普段はあまり触れることが少ない相続問題の法的な視点を提供してくれるからです。
3つめは、親の老後の住まいです。 ③老後の住まい~介護サービスは「住まい」で決まる 父親「ずっと今の家で暮らしたい」 母親「時期が来たら、施設に入りたい」 長男「いざとなったら自分の家に引き取りたい」 長女「ある程度はサポートするが、いずれは施設に入ったほうがいいと思っている」 次男「好きなところで暮らしてほしいが、自分はサポートできない」 この問題でも、このように希望と事情がそれぞれ異なる、というケースが多いのではないでしょうか。
■住まいによって「受けられる介護サービス」も変わる また、年齢を重ねれば介護サービスを受けることになりますが、自宅(独居あるいは家族あり)か、施設かなど、住まいによって受けられる介護サービスも変わってきます。 この場合も本人の希望が第一ですが、それぞれのメリット・デメリットを考えて準備したり、お互い知識をつけておくことが大切です。 自宅に住み続ける場合は、介護サービスとの連携や見守りカメラの設置などについても、話し合っておきたいところです。
お墓、相続、老後の住まい。「縁起でもない話をするな」と言う人もいるかもしれません。また、話しづらいから、避けているという人も少なくないでしょう。 でも、これらはあらかじめ話し合って、お互いの気持ちを知っておいたほうがいい問題です。 ■「ベストな選択」のためには「プロへの相談」も もちろん、これらの問題に正解はありません。 とはいえ、プロではないのですから、本人の意思や家族の事情を考慮したうえで、ベストな選択ができるかどうかはわかりません。