厚生年金「月額10万円以下」の人は何パーセント?低年金者向け給付金「年金生活者支援給付金」も解説
政府は2024年11月22日に総合経済対策を閣議決定しました。総合経済対策の具体的な内容には、昨今の物価上昇を背景に低所得者世帯への支援や地域に合わせた物価高対策などが含まれています。 ◆【一覧表】国民年金・厚生年金の平均額はいくら?金額ごとの受給権者数を一覧で見る 同年の7月にも住民税非課税世帯への給付金が実施されており、生活に困窮している方の支援を強化している最中です。物価高の影響を受けている方のなかには、年金所得だけで生活している方も該当します。 そこで今回は、厚生年金が月額10万円を下回っている方が何割いるのか紹介していきます。厚生年金の概要や年金生活者支援給付金についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。 ※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金とは?概要を簡単におさらい
主に公的年金は20~60歳未満の全ての方が加入する国民年金と、会社員や公務員などが加入している厚生年金の2つに分けられます。厚生年金は国民年金に上乗せして加入するため、2階部分の年金保険と表現されることもあります。 厚生年金は勤めている企業と折半で保険料を負担し、保険料は賃金に対して定率で計算されます。そのため、賃金によって保険料が異なる仕組みです。 厚生年金は原則として65歳から受給できますが、希望すれば60歳で繰上げ受給することも可能です。 ただし、繰上げ受給をする際は年金事務所などに請求書を提出しなければならないほか、1ヶ月繰上げるごとに0.4%減額される点はおさえておきましょう。 ●国民年金と厚生年金の平均月額はいくら? 主に会社員や公務員などが加入する厚生年金ですが、おおよそどのくらい受給できるのでしょうか。今回は前述した国民年金と比較しながら、具体的な金額を見ていきましょう。 ・全体:平均年金月額:5万6316円 ・男性:平均年金月額:5万8798円 ・女性:平均年金月額:5万4426円 年金の1階部分に該当する国民年金の平均月額は、全体で5万6316円です。次に厚生年金の平均月額を確認していきます。 ・全体:平均年金月額:14万3973円 ・男性平均年金月額:16万3875円 ・女性平均年金月額:10万4878円 2階部分に該当する厚生年金の平均月額は14万3973円です。国民年金に上乗せされる年金制度なので、全体の平均年金月額を比較すると8万7000円ほど高いことが確認できます。 次章では、月額10万円以下の厚生年金受給者が何割いるのか解説していきます。