学内廃棄米を38キロ削減 ビールの副原料に 滋賀で大学生が開発
立命館大びわこ・くさつキャンパス(BKC、滋賀県草津市)が今年度、開設30周年を迎えるのに合わせ、学生たちが学内で廃棄される米を副原料に活用したビールを開発した。 【写真まとめ】余りすぎ…恵方巻きの材料の行く末 開発に携わったのは、食品ロスに関心のある同大食マネジメント学部や経済学部の学生ら7人。食品ロスの中でも可食部分の廃棄量が最も多いとされる炭水化物に着目し、学内の食堂で廃棄される米を、ビールを醸造する際の香りや味に変化を付けるための副原料として使うことを発案した。学生たちは醸造所での作業にも関わり、製造した1100本のビールで、廃棄される米38キロを削減した。 完成したビールは、ドイツ発祥の「ケルシュ」で、米を副原料にしたことによるすっきりとした口あたりが特徴となっている。商品コンセプトは「さあ、あの頃の話をしよう」。卒業生にビールを味わいながら、BKCでの思い出を懐かしんでもらおうと、ラベルには大学の象徴である時計台を取り入れるなど工夫した。 参加した経済学部4年の西村まどかさん(21)は「今回のビールのように副原料として使うことでほぼ全てを使い切れることを学び、面白かった」と振り返り、食マネジメント学部2年の堀尾桔平さん(20)は「ビールをきっかけに、捨てられてしまう物にも活用法が秘められていることを心にとどめてほしい」と呼び掛けた。 ビールは1本770円。10日に大学で開催される「BKCウェルカムデー」と、17日にJR南草津駅周辺で行われる「みなくさまつり」で購入できる。【飯塚りりん】