大谷翔平の9試合ノーアーチ“プチスランプ”で全米MVP論争が再燃も「最有力」揺るがず
エンゼルスの大谷翔平(27)が9試合ノーアーチの“プチスランプ”に陥り、全米でMVP論争が再燃している。大谷は20日(日本時間21日)、本拠地でのアストロズ戦に「3番・DH」で出場したが、4打数ノーヒット。8回の第4打席にはセンターへ本塁打性の大飛球を放つがフェンス手前で失速し、期待された45号は飛び出さなかった。打率は.255に落ち込んだ。一方でサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)が46号を放ち、本塁打王争いでウラジミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)に並んだ。全米メディアは大谷とゲレーロJr.とのMVP争いに注目しているが、MLB公式サイトが独自投票の結果を発表して大谷有利を伝えるなど、依然、二刀流スターへの評価は揺るぎないものになっている。
MLB公式サイトの独自調査で71人中56人が大谷支持
賞レースで大谷がラストスパートをかけることができていない。本塁打は9試合なく9月に入って2本だけ。本塁打王争いでは、ゲレーロJr.とぺレスの2人に2本差をつけられ投手としても王手をかけている2桁勝利を前に2試合足踏みしている。残り試合は12試合。全米が大谷のタイトルの行方に注目しているが、この“プチスランプ”を引き合いに全米で「MVP論争」が再燃した。 MLB公式サイトは同サイトのアナリストなどの専門家に対して行ったMVPアンケートの結果を「ア・リーグの争いは差がつまる」との見出しと共に発表した。 今回、ア・リーグのMVP争いでは71人中56人が大谷に1位の投票をした。投票全体の78.9%を占める数字だったが、8月の時点では90%の1位票を獲得していた。今回は打撃スランプに比例するように占める割合が下がることになった。 同サイトは「大谷は我々識者の間ではア・リーグMVP最有力に留まっているが、彼のリードは縮まった。エンゼルスの二刀流スーパースターは本塁打王争いでトップの座を失い、前半戦では、打率.279、出塁率.364、長打率.698を残していたが、オールスターブレーク以降は、打率.223、出塁率.353、長打率.431まで落としている」と指摘した。 それでもMVP争いから脱落したわけではない。むしろ逆で「それでもなお、このスランプやエンゼルスのチーム勝率が5割を割った状況にあっても大谷がMVP争いで最有力候補であるということに変わりはない」と評価。 「彼の与えているインパクトは誇張ではない。彼が行っていることはベーブ・ルースを含め、ア・リーグ、ナ・リーグの歴史の中で我々が見たことがないものだ」と続けて、その活躍ぶりを絶賛した。