RB、イギリス・ミルトンキーンズの新施設への移行時期を2024年末に設定。空力チームの拠点に
ビザ・キャッシュアップRBのローレン・メキーズ代表は、チームの空力部門が2024年末までにイギリス・ミルトンキーンズの新施設に移転することを明かした。 【ハイライト動画】F1 2024第2戦サウジアラビアGP決勝 ジャンカルロ・ミナルディが設立した”ミナルディ”に端を発するRBは、そのチーム設立以来ずっとイタリアのファエンツァに本拠地を置いてきた。空力開発部門はイギリス・ビスターの小さな施設で活動してきたが、チームはこのビスターの施設を手放すことを決めたようだ。 これはRBの前身であるアルファタウリ時代の2022年から、同じレッドブル傘下の姉妹チームであるレッドブル・レーシングの大規模な風洞施設を使用するようになったためだ。 そしてこの風洞を使えるという立場を活かすべく、RBの空力部門はミルトンキーンズに設立される新しい施設に移転するという。この新施設は、ビスターの施設よりも大規模かつインフラ設備も拡充される予定であり、これによってチームのイギリス国内での採用活動もより円滑に進むことが期待されている。 メキーズ代表はその新施設が2024年内にも稼働すると見込んでいる。 motorsport.comイタリア版の独占インタビューでメキーズ代表は次のように語った。 「エンジニアにイギリスへの移住を要請したことはない」 「ファエンツァはチームの歴史的な本拠地で、かなり近代的な施設でもある。ここ最近は投資も受けた。ここには非常に優れた生産施設があり、設計オフィスの大部分もある」 「ビスターには空力部門、コンセプトデザイン部門、設計オフィスの一部がある。全て風洞に近い場所にある」 「15年前、チームの規模は現在よりも小さかったので、ビスターは理に適っていた。現時点で空力部門の規模は3倍になっている。別の風洞があるから、従来の風洞は使わないし、立地も適さなくなった」 「だから年末には今の施設を離れ、レッドブル・キャンパスの隣にあるミルトンキーンズの新施設に移る予定だ」 マクラーレンのザク・ブラウンCEOを筆頭にライバルチームは、レッドブルがふたつのF1チームを同時に所有することで、予算制限下でより効率的な財政運営が可能になることを懸念している。 またレッドブル・レーシングとRBがミルトンキーンズで“お隣さん”となることで、チーム間で人材の異動があることも、知的財産が共有される可能性があるとの問題が指摘されたが、メキーズ代表はその憶測を否定した。 「レギュレーションは非常に明確だ」とメキーズ代表は言う。 「(知的財産に関する)レギュレーションを回避するために人事異動を利用することはできないと明確に決められている。知識を流すためにチームAからチームBに人材を異動させることはできないのだ」
Matt Kew, Roberto Chinchero