鹿児島県 徳之島新春闘牛大会 「ワイド、ワイド!」 迫力満点の激突で魅了
【徳之島】「闘牛の島」の新春を豪快に彩る2025年新春闘牛大会の目玉、「第39回徳之島全島一・ミニ軽量級優勝旗争奪戦伊仙町大会」(同町闘牛協会中部支部主催)は3日、徳之島なくさみ館(同町目手久)であった。闘牛ファンや観光客など約3千人をのみ込み、迫力満点の計11組の激突で熱狂させた。最強の無差別級・全島一決定戦は王者「豊島幸輝心」(亀津)が2度目、ミニ軽量級(700㌔以下)も王者「友良牛」(古里)が3度目の防衛を果たした。 同島名物の新春闘牛大会は同館で元日の「第39回徳之島軽量級優勝旗争奪戦―平成16・17年生成人記念闘牛大会」で開幕。千秋楽4日の「昭和40年生還暦記念闘牛大会」まで計4大会を編成。連日、熱狂的な「ワイド、ワイド」の闘牛ばやしを響かせ、勢子(せこ)との人牛一体となった迫力満点の激突で島内外の闘牛ファンや帰省客、観光客ら魅了している。 最大の目玉の結びの横綱「全島一決定」戦で王者「豊島幸輝心」は、5連勝中の挑戦牛「GALIBAR」(目手久)のツキとパワーにやや押し込まれる場面もあったが、不屈の粘りと切り返し速攻で24分59秒に及ぶ死闘を制した。ミニ軽量級王者「友良牛」も、挑戦牛の「菜々海トガイ来浩桜」(天城)とのし烈な攻防の末、15分2秒で退け王座を守った。いずれも「まれに見る名勝負」となった。 家族4人で観戦した団体職員でSNSインフルエンサー(フォロワー約5万人)の松本太地さん(37)=熊本県=は「母親の実家が徳之島で毎回、闘牛観戦も楽しみ。地域の皆さんが一丸となって熱気に包まれて、(応援の)子どもたちも最後まで諦めずに、牛が敗れても寄り添いいたわる光景も素晴らしい」と話した。