今日U-24代表がガーナ戦…久保建英が20歳の誕生日に誓った「大人のサッカー」とは何か?
人生の節目となる誕生日と日本代表活動が重なり、一日に数人ずつが対応するオンライン取材の順番がめぐってくるのも何かの縁と思えてしまう。 東京五輪世代のU-24日本代表に招集されているMF久保建英(ヘタフェ)が4日に20歳の誕生日を迎え、一夜明けた5日のU-24ガーナ代表との国際親善試合(福岡・ベスト電器スタジアム)から始まる、この先に待つ戦いへ誓いを新たにした。 「まだあまり実感はないですけど、明日の試合からは20歳なので、しっかりとギアを一段階あげていくというか。もう19歳ではないので、しっかりと大人のサッカーじゃないですけど、大人の自分を見せていけたらと思っています」 誕生日をはさんで代表戦へ臨む。19歳最後の日となった3日は札幌ドームで、日本代表との史上初の“兄弟対決”にトップ下として先発。2点のリードを奪われた前半で退き、後半にさらに1点を追加されて零封負けした展開をベンチで見届けた。 「いつも一緒に練習をしている選手たちが相手だったので、特に自分は変な壁なども感じることなくプレーできました。個人的には手応えも感じましたけど、その分、やはり結果を見ると本当に悔しかった、というのが素直な感想です」 A代表が予定していたジャマイカ代表との国際親善試合の中止に伴い、U-24ガーナ戦へ向けて合宿を行っていた千葉県内から急きょ札幌入り。慌ただしく気持ちを切り替えた一戦を「せっかくの対決だったのでちゃんと準備をして、100%で臨みたかった、という思いはあります」と振り返りながら、収穫があったともつけ加えた。 後半33分から投入されると同時に劣勢の展開を一変させた、オーバーエイジのMF遠藤航(シュツットガルト)が見せた一挙手一投足に「大人」へのヒントを得た。 「簡単に言うと経験というか。昨日は遠藤選手が入ってチームが落ち着きました。僕も時間帯を考えるとか、全体を俯瞰してゲームを見るとか個人的な話をしてきましたが、さらにチーム全体の流れや時間帯を考えた余裕のようなものが、大人ということなのかなと」 ならば、自らのドリブル突破で獲得した直接FKを、ゴールバーの右上へ外した30分の場面を含めたA代表戦のどの部分を「大人」へ変えていけばいいのか。久保は「上手くサボるじゃないですけど」と、すでに修正に思いをめぐらせていると明かした。 「昨日ならば、1トップの田川(亨介・FC東京)選手とともに一生懸命、100%で守り続けてしまうと、孤立したときにお互いに攻撃で50%くらいの力しか出せなくて、上手くファウルで止められるなど、相手の思うような形にはまってしまった。攻撃の人数を増やすのか、あるいは上手くサボって攻撃に余力を残すのか。昨日のような強い相手との戦い方も、これからチーム全体で話し合っていけたらいいかな、と」 2年前の誕生日は初めてA代表に招集されている期間中に迎えた。18歳の節目に応じた囲み取材では明かさなかったが、2019年6月4日をもって実はFC東京を退団。10日後にスペインの強豪レアル・マドリードへの移籍が電撃的に発表された。 「18歳になる年に(ヨーロッパへ)出られなかったら、あきらめようと考えていました」