体操・宮川紗江選手が会見(全文1)速見コーチと五輪へ再スタート切りたい
納得できない不自然な出来事が幾つも起こった
次に速見コーチの処分について、今回の処分内容は無期限の登録抹消になります。最初に聞いたときはいくらなんでも重すぎると思いました。速見コーチは処分の重さは別としても、駄目なことは駄目なこと、処分は受けるべきだし、筋が通らないことと私に話しました。ただ、現在の処分内容では東京オリンピックに向けて大きな不安を抱えたまま2020年を迎えてしまいます。私はこの処分の重さにはどうしても納得ができません。 そこで今回の件について私の身の回りで起こっていた出来事を話します。速見コーチの処分に至るまでの経緯で納得のできない不自然な出来事が幾つも起こっていました。まず7月11日、協会の女子体操専任コーチより、速見コーチの元に7月15日から行われる代表合宿には速見コーチは参加できませんと電話で連絡を受けました。7月15日、代表合宿初日の練習中である15時ごろに女子強化本部長と体操協会副会長の待つ部屋へ私は1人で呼ばれました。暴力の話が出ている。あなたが認めないとあなたが厳しい状況になるのよと何度も言われ、速見コーチが除外されたあと、あなたが一番困りますよ。私はあなたの味方よと言われました。さらにあのコーチは駄目、だからあなたは伸びない。伸びないのはコーチのせい。私なら速見の100倍は教えられるとも言われました。 私はほかの人が証言しても私は証言しませんと答えました。どうしたいのかを聞かれたので、ずっと前から目標に向けてコーチと一緒に計画を立て、頑張ってきました。怖くて何も言えない先生ではなく、自分の考えを言える先生ですとはっきり主張しました。これからも家族と共に先生を信頼して一緒にやっていきますと言ったところ、家族でどうかしている、宗教みたいだと終始高圧的な態度で言われました。その会話の中でオリンピックにも出られなくなるわよという発言もありました。家族もコーチも否定され、私は速見コーチと引き離されてしまうんだ。恐怖と苦痛で全てがおかしくなってしまいそうでした。 7月16日、私は一睡もできず、もう気持ちも限界だと思い、強化本部長にこれ以上精神的に限界です。帰りたいですと申告しました。それはあなたのわがままよと言われ、それ以上は言えず、仕方なく合宿に残りました。 そして7月20日、強化本部長付き人の方から今後速見コーチとは練習できなくなる。朝日生命で練習できるし、NTCで練習する場合は専任コーチが来てくれるからと言われ、合宿最終日の21日には朝日生命の寮も1つ空いているから、そこを使ってもいいのよ。朝日生命からも近いし、朝日生命で練習をすれば本部長もいるからとも言われました。そのときに専任コーチの電話番号を受け取りました。これはまだ速見コーチの聴取すら行われていない段階です。