スルガ銀行の不正融資問題 有国社長が会見(全文1)過剰なノルマを全廃
創業家・ファミリー企業との取引解消、顧客対応について
有国:次に創業家、ファミリー企業との取引解消についてでございますが、お手元の12ページでございます。冒頭申し上げましたように創業家およびファミリー企業に対してはその保有の当社株式の売却を継続して働き掛けてあります。併せてそれにより早期に資本関係の解消を図り、またファミリー企業向けの融資につきましても全額回収を図ってまいりたいと思っております。なお、資本関係の解消や返済計画などを総合的に検討し、着実に資本関係の解消と融資の解消を進めてまいります。全額回収を行うまでの間は、随時取締役会にも報告し、適切に債権管理を行ってまいりたいというふうに考えております。 最後のシェアハウス、およびその他投資用不動産融資に関するお客さまへの対応についてでございます。当社としましてはこれまでにシェアハウス等顧客対応室を設置し、お客さまに金利の引き下げ、あるいは元本据え置き等の条件変更の手続きを行ってまいりましたが、今後、引き続き積極的な取り組みを行ってまいりたいと思っております。問題のできるだけ早期の解決を図るため、こちらの報告書に記載しております、以上の取り組みを真摯に行ってまいりたいと思っております。 対応方針として掲げておりますのは、1つ目としましてお客さま1人1人の状況を丁寧かつ十分にお伺いすること。あと、それから、事務的、画一的な運用に陥ることなく、可能な限りお客さまのご理解、ご納得が得られる最適な解決方法をご提供していきたいというふうに考えております。2つ目としましては現在、返済困難なお客さまに対しましては、銀行として取りうるあらゆる選択肢に踏み込んだ検討を行います。この中には元本の一部カットを含めた対応も含まれております。 3つ目といたしましては融資実行に際し、無担保ローン等を契約している事案、指摘されております。これらの事案のうち、お客さまにとって経済合理性が認められないものについては個別の契約経緯、あるいは契約内容等の詳細を精査した上で、こちらについても誠実な対応をしてまいりたいというふうに考えております。4つ目としましてはお客さまからの苦情には適切、速やかに対応できる体制を今後、引き続き整備してまいりたいというふうに考えております。 経営陣の役割といたしましては社長直轄のシェアハウス等顧客対応室を設けておりますので、その対応室を通じて適切かつ実効性ある体制を整備し、その方向性を明確にしてまいりたいというふうに考えております。加えましてこれらのシェアハウス等の問題解決に向けた意思決定のスピードを速めるべく、取締役会においても方針、手続きを明確に示すとともに問題解決に向けた取り組みを監督してまいりたいというふうに考えております。 お客さまの対応につきましては、お客さまのご都合に合わせまして、土日や平日、夜間も対応できる体制を構築するほか、先般発表させていただきましたが、大手不動産会社さまの協力を仰いで、シェアハウス等の収益性の改善、こちらの相談にも応じられる体制を構築しております。これら一連のシェアハウス等のお客さまへの対応につきまして、こちらにつきましても外部の弁護士チームの総合的な監督を受けて実施をしてまいりたいというふうに考えております。 以上、本日発表しました業務改善計画の主なポイントをご説明させていただきましたが、全体として外部の目、あるいは外部資源の導入、外部の知見の導入、利用、活用というところに非常に力を入れまして、今までなかなか内向きだった組織を外から見ても透明性の高いものにしていきたいということで、今この足元の状況下においては外部の知見を積極的に取り入れることが重要であろうという判断をいたしました。外部の知見、目を取り入れながら本改善計画を着実に実行して、その透明性も併せて確保してまいりたいというふうに考えているところでございます。私のほうからのご説明は以上でございます。 【書き起こし】スルガ銀行の不正融資問題 有国社長が会見 全文2に続く