スルガ銀行の不正融資問題 有国社長が会見(全文1)過剰なノルマを全廃
ガバナンス体制の再構築・再構築委員会の任務について
有国:ガバナンス体制の再構築につきましては、これまでも皆さまにご案内してきましたとおり、2018年の6月に実質的な指名・報酬委員会の機能を持つ、企業文化・ガバナンス改革委員会を設置しております。なお今後につきましては、当社は今、監査役会の設置会社でございますが、監査等委員会の設置会社の意向も視野に、検討を進めてまいる所存でございます。また、2019年のできるだけ早い時期に臨時株主総会を開催し、経営陣の建て直し、および強化を行うという予定でおります。取締役会につきましては今年度9月に、取締役会の議長を社外役員としてガバナンスを強化しております。さらにコンプライアンス体制を抜本的に見直し、再構築することを目的といたしまして、今般、委員長に須藤英章弁護士を招聘し、社内にコンプライアンス体制再構築委員会というものを設置いたしました。また、そのコンプライアンス体制再構築委員会の社外委員として、コンプライアンス、反社会的勢力対応、マネーロンダリングおよびテロ資金供与の対応を専門とする外部の大野徹也弁護士にも加わっていただくことになっております。 再構築委員会の任務につきましては、当社コンプライアンス体制の抜本的な見直し、および再構築、併せて当社社員の専門的な知識であったりノウハウを伝達することも任務として担っていただくような形になります。また、再構築委員会の下には、反社会的勢力の対応ならびにマネーロンダリングおよびテロ資金供与対応の室であったり、内部通報等各種リスク情報を統括する室、このようなものを設置するとともに、教育研修に係る分科会等も設けて、各分科会対応室においても専門性のある弁護士を配置して活動していくことになっております。併せまして、この再構築委員会において、この業務改善計画の進捗のモニタリングも行っていくこととしております。再構築委員会の事務局機能を持ちますコンプライアンス統括部は人員体制を大幅に拡充いたしまして、こちらにも外部の弁護士を配置し、須藤英章弁護士の指揮を受けて、その活動を強化してまいりたいというふうに考えております。 また、不正の温床となりました過剰なノルマは全廃いたします。業績目標の設定は現場積み上げ方式に変更いたします。それにより社員にとっても合理性、納得性の高いものになっていくものと考えております。また併せて評価制度につきましては、すでに業務に向き合う姿勢等の定性的な評価のウエートを高めた人事評価制度に変更はしておりますが、今後さらにその運用状況を見た上で、さらに人材育成であったり、組織風土の改善、こういうものにつながるような業績評価制度の構築を目指してまいりたいと考えております。