不妊治療費が無償化に! 青森県が全国初、金銭的な理由により子どもを諦めた夫婦に希望の光
青森県は2024年7月1日より子どもを望む夫婦のために、生殖補助医療の医療費助成をスタートさせました。どのような制度なのか、不妊治療が与える家計への負担と合わせて制度内容を見ていきましょう。
青森県の不妊治療費助成制度とは
青森県は合計特殊出生率を向上させる対策として、2024年7月から2025年3月まで不妊治療費を無償化する制度をスタートさせました。 対象となる治療は、2024年7月1日以降に開始する公的保険が適用される体外受精や顕微授精などの生殖補助医療です。生殖補助医療が対象のため、タイミング法や人工授精は対象外です。保険適用となる不妊治療には回数制限があり、年齢によって3~6回となっています。 今回の制度は、この回数が残っていれば、7月以降の治療について助成対象となります。 公的保険適用となる生殖補助医療であれば、助成金額は自己負担額全額のため、いったん、立て替えが必要になるものの、自己負担なしで治療ができます。なお、高額療養費や健康保険組合から付加給付があれば、それら適用後の金額が助成されます。 対象者は青森県に居住している夫婦(夫婦の一方のみ青森県に居住の場合も可)、県内の受診はもちろん県外での受診も助成対象です。
その他の自治体での不妊治療助成の取り組み
青森県以外でも不妊治療に対して助成をしている自治体はあります。助成内容は自治体によってさまざまで、下記はその一部ですが、都道府県と市町村がそれぞれ補完しあう形で助成されているケースもあります。 ・葛飾区 保険適用された特定不妊治療に加えて、自費で先進医療を受けた場合の治療費を助成。東京都の先進医療助成事業で適用された金額を差し引き、1回5万円を上限に助成。 ・姫路市 先進医療会議において審議中、または審議予定の医療技術と併せて実施した特定不妊治療等の治療費の一部を助成。生殖補助医療と併用する先進医療と通院費用への助成は兵庫県が実施。 ・鹿児島市 不妊症の検査・治療のうち、保険適用された費用について自己負担の2分の1を助成。タイミング法や人工授精も対象。生殖補助医療と併用する先進医療の助成は鹿児島県が実施。