新金融政策「平均2%」インフレ率 米FRBのメッセージとは
曖昧な「平均」の概念に注意が必要
最後に一点留意しておくべきは、アベレージ・インフレ・ターゲットは、その肝となる「平均」の概念が曖昧で、そして恐らく今後も具体化されないことです。たとえば平均の始点を2008年とすれば、大半の期間が「未達」期間になりますから、仮に今後数年間のインフレ率が「上振れ」期間だったとすると、次回利上げは2030~40年頃といった極端な時期になります。現実的には「平均」の概念がその時々の状況で変化すると思われます。 ---------------------- ※本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。