【世界の”こんまり”さんインタビュー】片づけメソッドで磨く”意思決定力”が理想の住まいを引き寄せる! 近藤麻理恵さん「日本は片づけ先進国」
日本よりアメリカは家の大きさが大きいから収納に困っていないかと思いきや、家が大きい分、家具や日用品などのサイズも大きいため、日本と同じようにものの多さや片づけ方がわからないことに困っている。一方、雑誌で特集されるものには違いが。
お引越し大好き、こんまり流“ときめく”住まい探しと決め手
そんなこんまりさんは、大の引越し好き。アメリカでも、6~7回も住まいを変えてきたそう。「アメリカでは賃貸が1年更新ということもあり、ちょうど仕事や生活の変化もあって気付いたら毎年引越していました。身軽だった独身時代と違って子どもも3人に増えたので、さすがに最近は落ち着いてきましたが(笑)」 引越し好きだけに、住まい探しも大好き。「引越す予定がなくても、よく物件情報サイトを見ています。新しい街での暮らしを想像したり、家を見て新たなインスピレーションが湧いたりするのが楽しくて」と笑う。 アメリカでの家探しも日本と同じようにインターネットの物件情報サイトで検索して、ピンとくる物件があれば現地を見に行く。そんなこんまりさんの住まい選びの決め手は、「家に入った瞬間の直観」なのだという。「ピンとくる直感の要素としては、風の流れや光の入り方など家の空気感や景色でしょうか。現地に行った時のときめきが全てです」 ちなみに収納の充実度に関しては、全く気にしないという。「収納のプロなので、家に合わせた収納を考えるのが楽しくて。収納豊富であればラッキー、少なくても職業柄燃える(笑)。どんな家であっても、素敵な収納にする自信がありますから」 さすが収納のプロ、収納ありきの家選びにはなりません。空気感へのときめきこそが、現地見学時の重要なチェックポイントなのです。
ときめく家を探す感度は日々の片づけで磨かれる
「片づけ と家探しは、切っても切れないもの」と語るこんまりさん。そして自分に必要なときめく家に出合うための秘訣は、「まず、いまの家を大切にすることから。いまの家にきちんと向き合うことで、次に住むべき家に出合いやすくなると思います」 そもそも「こんまりメソッド」の片づけは、自分としっかり向きあうことから始まる。「いまの自分が持っているものと向き合うことは、自分と向き合うこと。いま、何にときめくのかをひとつひとつ確認しながら判断する作業を繰り返すことで、判断力や決断力が高まり、自己理解が進みます」とのこと。 家が片づかないので収納が多い住まいに引越したいと考える人も多いが、こんまりさんは「家探しより、先に片づけがおすすめ 」とアドバイス。引越し前に片づけをして想定より小さい部屋で済めば、その分、家賃も引越し代も安くなるメリットも。実際4LDKを探すつもりが、片づけをしたことによってものは少なくていいことに気付いて2LDKに なった例もあるという。 引越しより先にいまの部屋を片づけることで必要なものの量がはっきりするだけでなく、暮らすうえで大切にしたいものはなにか、心地よさの基準が明確になってくる。「自己理解が進み、感覚が磨かれることで、街や家選びの基準も明確になっていくので、先に片づけでいまの家と向き合うことをおすすめします」
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