不完全燃焼のシーズンに悔しさ 原英莉花は米ツアー予選会で「1位を目指して」
◇国内女子メジャー◇JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ 最終日(24日)◇宮崎CC(宮崎)◇6497yd(パー72)◇晴れ(観衆4306人) 【画像】 原英莉花のかっこいい写真がこちら! 原英莉花の国内ツアー2024年シーズンは、悔しさいっぱいで幕を閉じた。初日の1打差2位発進を生かせず、通算4アンダー7位フィニッシュ。「ことし1年を考えたら、こんなところなのかなって」。淡々と振り返った言葉が、未勝利だった今季の無念さを際立たせた。
2番(パー5)でミドルパットを流し込むバーディ先行から勢いに乗れず「73」。シーズンを通しても苦しく、もどかしかった。「やっぱり、なかなか自分の実力が上がってこなかった。パワーをつけたいところで、ついてこなかった」。今季ドライビングディスタンスは250.2ydでツアー12位。2020-21年には257.26ydで1位だったことを考えれば物足りない。
昨年、腰の手術による長期離脱を経た後にメジャー「日本女子オープン」を制した。ただ、フィジカル的な強化は今季に入ってもストップがかかる時期があったと明かす。シーズン中という事情もあったが、スクワット系のトレーニングなどで負荷をかけると「腰に張りが出るというか、自分の中で痛みを感じることも、ちょっとあったりして…」。来年2月で26歳となることも踏まえて「毎年言ってるような気もするけど、年齢も年齢ですし。(本来なら)やっぱり、行けるところまでガンと追い込みたい時期なんですよね」と表情を曇らせる。 持ち球のフェードを打ち切れていないショット面での苦心が続いたことで、これまでウィークポイントと認識していたショートゲームのディフェンス力は磨かれた部分もある。成長の実感と、それをはるかに上回る悔しさを胸に海を渡る。12月の米ツアー最終予選会(Qシリーズ/アラバマ州マグノリアグローブGC)は、夢をかなえるための大事な5日間だ。
昨年のQシリーズで西郷真央のキャディを務め、今週は原のバッグを担いだ福井良太氏から開催コースのちょっとした情報収集も進めてきた。上位25位タイまでの選手が出場優先資格の「カテゴリー14」に入り、限定的な出場機会が与えられるフォーマットでも「やっぱり1位を目指して頑張りたい」とあえて言ったのは、今季の戦いを踏まえたものでもある。 「今年は勝ちに行くっていうエンジンをかけられなかった。そこ(ボーダーライン付近)で“うようよ”したくないっていう気持ちも込めています。QTとかプロテストとか、後がない、すごく緊張する状況で目標設定が低いと、そこに合わせてしまうことがある。やっぱり、どこまでも上を見続けて戦いたい」。何としても切符をつかみ取るため、自らを鼓舞した。(宮崎市/亀山泰宏)