24号車リアライズZ名取鉄平、予選で速さ見せるも決勝は1周で最後尾に転落。ウォームアップに苦しみ「1コーナーまでずっとホイールスピン」
日程変更により冬の12月の開催となったスーパーGT第5戦。その決勝レースで3番グリッドからスタートした24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zだったが、ウォームアップに苦しみ1周で最後尾に落ちてしまうなど、予選の好調を活かすことはできなかった。 【ギャラリー】“カルソニックブルー”は永久に不滅……スーパーGTを彩った『カルソニック IMPUL』のマシンたち 24号車リアライズは今回、名取鉄平が予選Q1で最速タイムを記録。Q2とのタイム合算で予選結果は4番手だったが、14号車ENEOS X PRIME GR Supraのグリッド降格により、3番グリッドからスタートすることになった。 路面温度が10℃台という低温コンディションでスタートした決勝レース。警察車両の先導によるパレードラップの後、通常であれば1周のフォーメーションラップを挟んでスタートが切られるが、今回は2周フォーメーションラップが行なわれた。 そうしてスタートの時を迎え、GT500の各車は2列縦隊で加速していったが、その2列目にいた名取が駆る24号車は、1コーナーへの進入の手前で4番手、2コーナーの立ち上がりで7番手までダウン。NIPPOコーナー(旧ダンロップ)では既に下位集団にも飲み込まれてしまい、最後尾となった。 名取は当時の状況を振り返り、スタートから全くグリップがなかったと語った。 「スタートの時、トップの後ろについてアクセルを踏んだら、1コーナーまでずっとホイールスピンして。もう無理だ! と思いました(苦笑)」 「ポジションを守ろうとはしましたが、もうノーグリップなので、横にスライドしてみんなにぶつかるのも怖いし……マジでやばかったですね(苦笑)」 しかし24号車は、タイヤが温まってからはファステストラップを刻むなどペースも良くなり、ポジションを回復していった。各車が最少周回数付近の17周、18周でピットインしたため、見た目上のトップに立った。ただ「引っ張れる余力もあるかなと思ったんですが、ピットアウトした車両に引っかかるタイムロスもあったので」とのことで、20周でピットへ。後に名取がタイヤを確認すると切れ目が入っており、結局長く保たなかっただろうと語る。 「同じヨコハマタイヤを履く19号車(WedsSport ADVAN GR Supra)の方がウォームアップは早かったですが、それに比べるとレースとして結構戦えていたと思います。ファステストも記録しながら7秒、8秒(1分47秒台、1分48秒台)で追い上げられていたので」と、レースペースには一定の満足感を示した名取。ただ、「ウォームアップは最初から厳しいことは分かっていたとはいえ、ここまで厳しいとは思っていなかったですね」と残念がった。 なお、24号車は松田次生に交代してからもトップ10圏内でレースを戦っていたが、最終的にトラブルにより15位でレースを終えた。
戎井健一郎
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