壊滅121敗でもまさかの“10位指名” 戦法も失敗…米落胆「長く、痛みを伴う再建に」
MLBは2023年からロッタリー制を導入…従来ならホ軍が全体1位指名だった
MLBのドラフト・ロッタリーが10日(日本時間11日)に行われた。今季にMLBワーストとなる121敗を喫したホワイトソックスだったが、来季のドラフト指名権はまさかの10位。米ファンは「MLBさん、弱小チームのファン層を増やす素晴らしいシステムだ」と制度の“欠陥”に嘆いている。 【写真】「ファンより従業員の方が多い」ホワイトソックス本拠地の衝撃光景 MLBでは、ドラフト上位指名権を得るためのタンキング(わざと負けるような戦力編成を採用すること)を防止するための措置として2023年からロッタリー制度が採用された。ポストシーズンに進めなかった18球団を対象に抽選で全体1~6位の指名順が決まり、7位以降は勝率順。19位以降はポストシーズンでの成績と収益額で割り当てられる。また、贅沢税の基準額を上回った球団は10個ずつ指名が繰り下がる形となる。 今季メジャー30球団ワーストの勝率.253だったホワイトソックス、.426で同5位のアスレチックスはロッタリー参加基準を満たしていた。しかし、収益分配の「払い手」である球団は2年連続、収益分配の「受け手」である球団も3年連続でロッタリーに参加できないという規定があり、両球団はこれに抵触した形となった。結果的にホワイトソックスは全体10位、アスレチックスは11位の指名権となっている。 2022年までの制度であれば、勝率ワースト順から指名権が割り当てられるため、ホワイトソックスは全体1位、アスレチックスは全体5位のはずだった。しかし、新システムの“弊害”で指名順がドロップ。この結果に米ファンの不満は続出した。「ホワイトソックスらしい出来事」「長く、痛みを伴う再建に」と嘆く声や、「MLBのせいにするな」と現行制度を擁護する声もあった。 そしてロッタリー・ドラフトの結果、全体1位指名権を獲得する可能性がMLB4位の10.2%だったナショナルズが見事に1位指名権を獲得。また、全体15番目のマリナーズが全体3位、13番目のカージナルスが全体5位と大きくランクアップに成功した。
Full-Count編集部