草彅剛、三谷幸喜のほかにも……香取慎吾が最も影響を受けたのは“あの名優”だった!
〈「僕、人生も“雰囲気重視”で生きてるんで!」香取慎吾が今後“本当にやりたい仕事”〉 から続く 【画像】香取慎吾が最も影響を受けたという“あの名優”の写真を見る デビュー以来多くの作品で鮮烈な印象を残してきた香取慎吾は、ひとりの名優から大きな影響を受けたという。その人物とは……。(全3回の3回目/ ♯1 、 ♯2 を読む) ◆◆◆
「まだこんなにあるのか……」大河ドラマの撮影で一生忘れられない出来事
――香取さんのドラマ出演におけるキャリアのなかで、いわゆる“ターニングポイント”となった作品を挙げていただくとしたら? 香取 やっぱり『新選組!』(※2004年。NHK大河ドラマ)になっちゃいますね。もう、とにかく辛かった。それまで僕はドラマって1クール(※3カ月)しか経験したことがなかったので、3カ月目が過ぎたころ、「まだこんなにあるのか……」と、あまりの衝撃に、楽屋で一人、近藤勇の姿で愕然としたときのことは、一生忘れられません。 ――楽屋でうなだれている近藤勇って、あまり見たくないかもしれない(笑)。 香取 ですよね。本当に辛過ぎて「もう、どうしよう……」みたいな感じだった(笑)。着物を着てかつらを付けているから、疲れても横になるのさえ大変だったし。ちょっと時間が空いても、楽屋で自由に寝られないし。 だから、毎年、「大河ドラマがぼちぼちクランクアップですよー」といったニュースを見ると、自分と何の接点も無い俳優さんでも、「お疲れ様です! よく頑張りましたね……」と、いまだに心のなかで手を合わせていますよ。もうねえ、あの苦労は一度経験した人じゃないと絶対に分からないと思う!
「草彅さんは本当に大好きな俳優さんの一人だし、ずっと刺激を受けています」
――俳優・香取慎吾のキーパーソンと言えば、それこそ、まず『新選組!』の脚本を務めた三谷幸喜さんや、盟友・草彅剛さんのお名前が浮かぶのですが。 香取 自分でもそう思います。草彅さんは本当に大好きな俳優さんの一人だし、ずっと刺激を受けています。当時、SNSでも思わず書いちゃいましたが、草彅さんが主演した映画『ミッドナイトスワン』(2020年)を観たときは、あまりに素晴し過ぎて、もう本当に芝居を辞めようと思った。 それは決してマイナスな意味ではなくて、「こんなに素敵な俳優さんが存在するのならば自分はもうやらなくてもいいんじゃないか?」といった、どこか清々しいまでの思いからだった。でも、それはもしかしたら家族みたいに近しい存在だからこそ、尚更そう思えたのかもしれないし……やっぱり不思議な関係ですよね。