「田舎は物価が安い」って本当ですか? 東京より高いものはないのでしょうか?
「田舎は物価が安い」と聞くことがありますが、果たして本当のことなのでしょうか? そこで今回は、東京と田舎での物価の違いについて、家賃や食料品、生活必需品などの具体例を用いて紹介します。ぜひ参考にしてください。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
田舎と都市部の物価比較(家賃)
全国賃貸管理ビジネス協会の「全国家賃動向」によると、2024年9月の東京都の平均賃料は7万8965円で、最も高い水準でした。東京都を100%とした場合、次点は神奈川県の6万8766円(87%)、大阪府の6万3314円(80%)と続きます。 一方、最も安かったのは、愛媛県で4万6063円(58%)、次いで鳥取県の4万6251円(59%)、秋田県4万6389円(59%)です。これより、東京都や神奈川県、大阪府の都市部は家賃が高く、地方は圧倒的に家賃が安い傾向があることが分かります。
田舎と都市部の物価比較(光熱費)
総務省統計局による「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市」を参考に、 光熱費の全国平均と東京都区部、高額トップ3の都道府県を表1にまとめました。 表1
※総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市」を基に筆者作成 東京都区部は、都市ガスで5位ですが、ほかは比較的低い結果となりました。特に冬の寒さが厳しい東北や北陸地方では電気代が高くなる傾向があるようです。
田舎と都市部の物価比較(食料品・生活必需品)
光熱費と同様に、家計調査による食料品およびガソリンの比較を表2、表3にまとめました。 表2
※総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市」を基に筆者作成 穀物や肉類などは、都市部では高額になる傾向が見られます。それ以上に地域差が目立つのがガソリン代です。全国平均と東京都区部、金額1位の山口市の比較を表3にまとめます。 表3
※総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市」を基に筆者作成 東京都区部と山口市の差は7万4283円にも及び、地方での車の利用頻度の高さがうかがえます。
田舎暮らしも意外とお金がかかる
家賃は東京が高い傾向がありますが、食料品は必ずしも東京が高いわけではないようです。一方で、光熱費やガソリン代などのインフラ関連費用は、地方の負担が大きくなる傾向があります。生活スタイルによりますが、田舎暮らしを考える場合は、住む場所に注意して選びましょう。 出典 全国賃貸管理ビジネス協会 全国家賃動向 総務省 家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部