forest、口腔ケア用品ブランド『W-1』展開の「四季園」「SHIKIEN」の株式取得
forestは11月20日、100%子会社であるfo3において、口腔ケア用品ブランド「W-1」を展開する四季園およびSHIKIENの株式を取得した。舌ブラシを使用した口腔ケアのさらなる周知拡大を目指し、forestが有する販路への拡販、製造力の強化などを推進する。 forestは、日本のモノづくりブランドをM&Aを通じて譲り受け、さらなる成長実現に取んでいる。このほど、100%子会社のfo3において、口腔ケア用品ブランド「W-1」を展開する四季園およびSHIKIENの株式を取得した。 SHIKIENグループは、2011年から販売を開始した口腔ケア用品メーカーで、主力商品の舌ブラシ「W-1」は、新潟大学大学院医歯学総合研究科との共同研究開発により2007年に完成。3つの国内特許と国際特許を取得している。 顧客の口腔衛生の向上と誤嚥性肺炎などの疾患予防を目指して開発された「W-1」は、ソフトで汚れ(舌苔)の除去力に優れ、舌の構造と性質に合わせた凸凹両面が使用できる舌みがきスムーザーとして多くのユーザーから高い評価を得ており、全国のドラッグストアなどで販売している。 SHIKIENグループ 代表取締役 田中克弥氏は、SHIKIENの舌ブラシについて、「創業者でありSHIKIENの舌ブラシの開発者でもある私の父、故 田中道男の手によって、今からおよそ20年前に誕生しました。その当時、道男は口腔ケアとは無縁の農業を営んでおりましたが、母の死をきっかけに、母と同じ誤嚥性肺炎で苦しむ人を一人でも減らしたいという想いで開発に着手いたしました」と話す。 創業当時の日本では「口腔ケア」の重要性は低く、苦戦を強いられていたといとうが、「地元新潟大学との共同開発に活路を見出し、『口腔ケアの大切さ』が徐々に浸透し、今では国内のドラッグストアチェーン、スーパーマーケット、ホームセンターなどでも日々見かけるまでになりました。私はそんな父の熱い想いを継ぎ、この舌ブラシをもっともっと多くの方、日本国内はもとより世界の方々にも知ってもらい、『口腔ケア』の大切さを広めたいと考えました」と思いを語った。 今回の取り組みについては、「この度、forest社との資本提携をお受けしたのも、そんな想いが強すぎるからの決断でした。目まぐるしく変わる社会情勢のなか、夢実現に向けforest社とタッグを組ませていただきましたことに感謝いたします。SHIKIENの舌ブラシが、未来永劫世界中の方々の生活の一部になりますよう、切に願っています」と述べた。 forest 代表取締役 湯原伸悟氏は、「口腔衛生は口の中だけではなく体全体の健康維持のためにもとても大切です。私が大好きだった祖母は、亡くなる前の2年間は施設に入っていましたが、誤嚥性肺炎となり、食事を自分の口では食べることができず、胃ろうによる栄養補給を行っていました。そのため、最後まで幸せな日々を送るための口腔ケアの重要性は強く意識しておりました。今回、第四北越銀行様のご紹介によりSHIKIENグループと巡り合えたのは偶然とは思えません。舌ブラシ「W-1」は、大学との共同研究をベースに開発された機能性商品であり、全国のドラッグストアや歯科医院を中心に幅広く展開されています。forestは「W-1」をさらに世界に広めるべく、Eコマースを活用した国内外への展開、forestが有する販路への拡販、また、製造力の強化などを進めて参ります。日頃からの舌ブラシを使用した口腔ケアが、益々世の中に広まるように尽力して参ります」とコメントした。 今回の株式取得資金の一部は、この件のファイナンシャル・アドバイザーでもある第四北越銀行が提供するM&Aファイナンスを活用しており、forestは引き続き全国の地方銀行との連携を強化し、中堅中小企業の成長支援、および事業承継ニーズに対応していく考えを示した。
日本ネット経済新聞