「謝罪だけでは済まされない」日本ボクシング連盟でまた内紛騒動?!元世界王者が怒りの提言…裁判所が12月15日予定の“やり直し”臨時総会に「ノー」を突きつけた理由とは?
中島氏が大きな問題として指摘するのが2点。 一つが連盟が五輪でのボクシング競技存続に向けて、判定に対する疑惑を払拭するため、開発に乗り出していた映像とAIを使った次世代判定システムが、事実上頓挫した問題。 「令和3年6月の理事会で新しい判定システムの採用を強引にやった。当初、富士通の協力のもと開発を行い、連盟のリスクはゼロということで承認したが、知らないうちにスポーツ庁からの助成金が1億円も出るようになり、共同開発の相手も富士通ではなくなっていた。システムの導入を提案したAIBA(国際ボクシング協会)が、IOC(国際オリンピック委員会)の認定団体から除外され、システムの開発は無駄になった。おそらくワールドボクシングにも採用されないだろう。なのに連盟はこの問題の反省や経緯説明をまったくしていない。責任の所在も曖昧なまま。お金の使い道も追っていきますよ」 連盟は、この次世代判定システムをAIBAに提案し、昨年の全日本選手権では試験的にテストされ、AIBAの会長まで来日した。その後、AIBAの総会で正式にプレゼンテーションもしたが、AIBAは、パリ五輪でもIOCから続けて認定団体から除外され連盟も脱退こそしていないものの、IOCからの認定を目指して立ち上がった新組織のワールドボクシングへ加盟してAIBAとは距離を置くことになった。 仲間会長は、引き続きワールドボクシングにも、この判定システムの採用を提言していくことを明かしたが、採用に積極的だったAIBAとは違い、反応は薄く事実上、開発は無駄になった。システムの責任者だった理事は今年6月の総会ですでに理事から外れたが、中島氏は「それで責任を取ったと言えるのか」と納得がいかない。 もうひとつ中島氏が問題視するのが、代表の強化体制を一新し、2012年のロンドン五輪代表の須佐勝明氏を4年後のロス五輪へ向けての強化の責任者(ハイパフォーマンスディレクター)に任命した人事だ。アトランタ五輪代表、自衛隊体育学校所属の本博国強化委員長、駒大ボクシング監督の小山田裕二副委員長らで進めていた日本代表の強化体制が、劇的に変わったことに異論を唱える。 「これまで須佐氏がどんな選手を作ったのか?実力者がないがしろにされている」 また令和2年から役員(理事など)の選考基準の年齢が「選任時に65歳未満であること」と改定され「私が会長選挙に出られないようにした」と疑問視した。 さらに不信感を強める事件も起きた。 奈良判定問題、過剰接待、既得権益の独占など問題含みだった山根氏を追放して、アマチュアボクシング界を大改革し、東京五輪では初めて女子に2つのメダルをもたらすなど、多大な貢献をした内田前会長を連盟側は、特別名誉会長として推薦することが7月の理事会で賛成多数で決議されたが、8月の臨時総会では、一転、「審議の取り下げ」となった。実はこれも中島氏の指摘でひっくり返ったもの。中島氏は「票を数え間違えるというとんでもないミスが起きていた。弁護士を通じて内容証明を送り、8月の臨時総会で取り下げされたが、経緯の説明が一切ない」と不信感を強めた。 ただ中島氏は連盟と喧嘩するつもりも内紛を引き起こすつもりはないという。 「いつまでも揉めたくはない。仲間会長は頭もいいしちゃんとしてくれさえすれば協力したい。ただ私一人の意見ではない。毎日、たくさんの人たちから“こうやって欲しい”とお願いをされている。連盟がひとつになれるように私がやんなきゃいけないこと。だから『きちんと考えて下さい。しっかりして下さい』ということなんです。きちんと事実を認めれば、みんなで仲間会長を応援しましょうとなります」 切実にそう訴えた。
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