「謝罪だけでは済まされない」日本ボクシング連盟でまた内紛騒動?!元世界王者が怒りの提言…裁判所が12月15日予定の“やり直し”臨時総会に「ノー」を突きつけた理由とは?
一方の連盟サイドの対応はどうなのか。 仲間会長は「喧嘩はしたくありませんし、内部のゴタゴタはみっともない」と、来年3月15日に延期となった理事会までに中島氏の合意をとりつけたい意向を示した。 「丁寧さが足りなかったのは間違いありません。判定システムに関しては、私も関与していますし、中島さんだけではなく、世の中に対しても説明に丁寧さにかけて申し訳なくは思います。中島さんに対してこれらの問題でファイティングポーズをとるつもりはありません」 弁護士を入れずに中島氏と1対1の話し合いもしたという。 中島氏が訴える次世代判定システムの疑念については「助成金を不正に使ったわけではなく、お金の流れは、協議の中ですべてをお見せしてコピーもとってもらっています。お金の流れを調査してくれ!と言われるなら内部監査もやります」と主張。代表の強化体制については「中島さんが強化についておっしゃっていることに正しい部分も誤解もある。ただスタートを切ったばかりの須佐ジャパンをいきなりやめるとなると、別のコンフリクト(対立)が起きてしまう。何か中島さんが納得してもらう形を考えなければならない」と説明した。 実際、須佐ジャパンに対しては現場の選手の評判は上々だ。 「選手の意見をよく聞いてくれる」とコミュニケーションが密になったとの証言も聞いた。選手層やレベルの問題があるが、新規加盟したワールドボクシングが主催する先のワールドボクシング杯ファイナルでは、金1つ、銀4つ、銅2つと結果を出した。ただ中島氏が提案するように、駒大監督で、経験が豊富な小山田氏の指導力を高く評価する声も、大学のボクシング界からは強く出ている。 また仲間会長は役員の定年制導入による年齢制限については「公務員の定年制に沿った改正で、中島さんが会長選に出られる、出られないの意図はまったくありません」と否定した。 その上で仲間会長はこう訴える。 「いつまでも揉めるのは誰のためにもなりません。中島さんもそこはよくわかっていらっしゃる。ただ連盟内に当時の執行役員は僕しか残っていませんが、僕が辞めますというのは、おかしいと思うんです。中島さんが本質的に何をどこまで望んでいらっしゃるのか。そして我々が物理的にどこまでできるのか。同じ方向を見て、ちゃんと話し合っていきたい。裁判が終わって連盟としても間違っていた部分を謝り、そこを正し、二度とこういうことが起きないようにしたいのです」 来年3月の理事会までに中島氏の合意を得るために新しい提案をしながら協議を続けていくという。アマチュアボクシング界の発展にために必要なことは何なのか。選手や、現場の指導者が、内部のゴタゴタで振り回されている現状を一日でも早く解消せねばならないだろう。 (文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)
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