ラリー・ジャパンが11月21日に開幕、ヒョンデとトヨタがマニュファクチャラーズタイトルを賭けて激突【WRC最終戦 プレビュー】
道幅が狭く、ツイスティなコーナーが連続する森の中のSS
ラリー・ジャパンのステージの多くは山岳地帯に設けられ、道幅が狭く、ツイスティなコーナーが連続する非常にテクニカルな設定であることで知られている。この時期は落ち葉や落ち枝で滑りやすい路面にも注意が必要で、前年よりも一週間遅い開催なので大量の落ち葉が路面を覆うことも予想される。雨が降ると、この落ち葉でさらに滑りやすくなる。 ラリーの中心となるサービスパークは今年も愛知県豊田市の「豊田スタジアム」に置かれ、まず21日(木)の午前9時過ぎから豊田市の「鞍ケ池公園」でシェイクダウンでスケジュールはスタート。その後豊田スタジアムでのセレモニアルスタートに続き、午後7時過ぎからデイ1として競技が開始され、全長2.15kmの「トヨタスタジアムSSS1」が行われる。 山岳地帯の舗装路を舞台とする本格的なステージは22日(金)のデイ2から始まり、愛知県の豊田市と設楽町で「イセガミズ・トンネル」、「イナブ/シタラ」の2本のステージを走行。その後、新城市に設けられた「シンシロ」を走る。デイ2はミッドデイサービスの設定がなく、「稲武どんぐり工房」に設定されるTFZ(タイヤフィッティングゾーン)での簡易的なサービスを経て、午後は、午前中の3ステージを再走。一日の最後には、岡崎市中央総合公園でスーパーSS「オカザキSSS」が2本連続で行われる。デイ2のステージの合計走行距離は126.00kmと長い一日となる。 競技3日目、23日(土)のデイ3は岐阜県が主舞台となり、恵那市の笠置山周辺に設けられた「マウント・カサギ」でスタート。その後「ネノウエ・コウゲン」、「エナ」の2本のステージを走行。中津川公園でのTFZを経て3本のステージを再走。その後豊田市へと向かい、豊田スタジアムでの2回目のスーパーSSで一日が終了する。 競技最終日、24日(日)のデイ4は豊田市と岡崎市で「ヌカタ」、「レイク・ミカワコ」の2本のステージを各2回走行、その途中には豊田スタジアムでの3回目のスーパーSSが行われる。最終ステージとなる「レイク・ミカワコ」の再走ステージ(SS21)はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。ステージは昨年よりも1本少ない全21本で、その合計距離は302.59km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1024.34kmとなる。 トヨタはエバンス、オジェ、勝田貴元の3台のGRヤリスで出場。一方のヒョンデはヌーヴィル、タナック、アンドレアス・ミケルセンの3台でのぞむ。ドライバーズチャンピオンはヌーヴィルかタナックか。マニュファクチャラーズチャンピオンはヒョンデかトヨタか。運命の一戦は11月21日(木)に幕を開ける。 なお、サポートカテゴリーであるWRC2には、タイトル獲得を目指すサミ・パヤリのほか、全日本ラリー選手権歴代王者である勝田範彦、ヘイキ・コバライネン、奴田原文雄ら、全部で8台のGR ヤリス ラリー2が出場する。
Webモーターマガジン編集部