インドのITソフトウェア大手Zohoが「半導体工場」立ち上げへ
インドのチェンナイに本社を置くソフトウェア企業Zoho(ゾーホー)の共同創業者でCEOのシュリダー・ベンブは、インドが半導体およびディスプレイの世界的な製造拠点となることを目指す中、自社の半導体工場の立ち上げに向けたライセンス申請を行い、地方都市で2つの投資を行った。 チェンナイを拠点とするクラウドサービス企業であるゾーホーを率いるベンブは、製造業に進出する計画で、半導体から電動工具、ドローンに至るまでの複数のプロジェクトを準備している。 年間売上高が10億ドル(約1490億円)の同社は、半導体工場の建設に向けてインドの電子情報技術省(MeitY)に申請を行ったことを認めたが、工場の場所や投資額については明らかにしていない。 ゾーホーのこの動きは、インドが半導体およびディスプレイ製造の拠点を目指す中でのもので、政府はこれらの分野に向けたインセンティブや税制優遇措置を用意している。ベンブは、X(旧ツイッター)の投稿で、「このテクノロジーは我が国にとって非常に重要であり、政府もとても協力的だ。今がその時だと考えている」と述べている。 彼はまた、インドの地方都市の開発を後押しするという自らの目標に沿って、故郷のタミル・ナードゥ州で2つの投資を行った。5月にベンブは、ドローンのスタートアップ企業Yali Aerospace(ヤリエアロスペース)に非公開の金額を投資し、7月には地元で調達した部品で電動工具を製造する企業のKaruvi(カルビ)を立ち上げた。 ベンブは、家族とともにZohoの88%を所有しており、彼と家族の保有資産は58億ドル(約8650億円)に達している。
Anu Raghunathan