「夫の帰宅前に風呂を沸かし、毎日一汁三菜」共働き妻を奴隷のように扱う43歳エリートの本音
「ふたりで生きていくことに決めました」
浮気の証拠は押さえましたが、咲絵さんは離婚したくないと言って帰りました。 その後、咲絵さんが夫にこの報告書を見せたところ、自死につながるような行動を衝動的に行います。ただ、幸い軽傷ですみ、そのあと二人でカウンセラーの門を叩いたそうです。それにより、夫は自分と向き合うことに覚悟を決めたのです。 咲絵さんは「私たち自身が子供みたいなものなので、子供は諦めて、ふたりで心の傷を癒し合って生きていくことに決めました」と話していました。 価値観を変えるには、かなりの時間がかかります。調査後、夫との生活は落ち着いているようで、穏やかな生活が続いていると言っていました。日本は少子高齢化も問題視されていますが、まずは親になる当事者の心の安定を確保しなくてはならない。 家庭に暴力が蔓延していると、それが「当たり前」になってしまう。男女格差を当然と思って育っていると、それも影響する。悲しみの再生産がされないように、教育や行政からのサポートが必要なのではないかと感じてしまいました。 夫は愛されること、愛することのやり方を知らなかったのでしょう。山でケガをした咲絵さんを助けてくれたその姿も、夫本人なのです。虐待をしてしまう親の中で、かつて虐待された経験のある人のケアは、まずかつての自分の辛さに向き合うことが重要だと言います。夫にもそのケアが必要だったのです。 咲絵さんに出会えたことは、夫が苦しかった幼少期からの自分に向き合い、そのつらさを理解する大きな機会になりました。二人は今後支え合い、本当の信頼関係を結べるはずです。 調査料金は10万円(経費別)です。
山村 佳子(探偵事務所代表)