「夫の帰宅前に風呂を沸かし、毎日一汁三菜」共働き妻を奴隷のように扱う43歳エリートの本音
「多目的トイレ」にふたりで…
夫は女性に気づかれないように薬を飲む。そして、夫は会話途中なのに突然、席を立ち会計します。女性はいそいそと後をついていき、工事中の店舗が多いフロアにある多目的トイレにふたりで入っていきました。そこで行為に及び15分程度で解散。音声は録音したものの、なんの情感もなく、暴力的かつ無機質な性交渉に私たちも驚くと同時に、怖いとさえ思ってしまいました。 おそらく夫は誰かを支配したいだけであり、相手に対する愛情を持ち合わせていない。咲絵さんに対しても、このような態度なのではないかと心配してしまい、すぐに報告書を作成。 依頼者・咲絵さんは「やっぱり浮気をしていましたか」と泣いています。私たちが「このように、心の交流も愛情もない行為は、浮気ではないですよ。夫さんが愛しているのは咲絵さんでしょう」と言うと、「これは浮気ですよ。だって私に対しても同じようにしているから」と言っており、とても驚きました。 おそらく、夫にとってのセックスとは、コミュニケーションではなく排泄行為。咲絵さんは結婚するまで性交渉の経験がほとんどなく、「性交渉とは痛くて苦しいものであり、妊娠のために耐えるものだ」という認識があったとか。もちろん、映画や漫画などでの快楽描写には接していますが、それは美男美女だから許されるファンタジーだと思っていたとのこと。
母も父から奴隷のように扱われていた
ここでふと気になって、咲絵さんの生育環境を聞くと、官僚だった父が圧倒的な権力者であり、母や咲絵さん、妹は常に支配下に置かれて育ったそう。母は男の子を産まなかったことで、父と祖父母から怒鳴られ、奴隷のような扱いを受けていたそうです。 咲絵さんは名門大学と大学院を卒業した高学歴ですが、その理由も父への恐怖があったのです。「テストの成績が悪いと食事が抜かれるか、床で食べなくてはならないので、必死で勉強しました。妹は成績が悪かったので、父が床にぶち撒けたご飯を食べさせられたこともありました。妹とは音信不通です」 父は「女こそ学歴が必要だ」と咲絵さんの大学院進学を応援。しかし、卒業後に父の思う「まとも」な企業に就職が叶わないことがわかると、「出ていけ」と言われとか。それまでの親から束縛されていましたが、出て行ったことで自由になり薄給とはいえ毎日が楽しかったそうです。 もしやと思い夫の生育環境について聞くと、「夫には、頭に何ヵ所かハゲがあるのですが、お母さんを殴るお父さんを止めようとして振り飛ばされて机の角にぶつけた、と言っていました」とケロリとした顔で語っていました。また夫は父に殴られ救急搬送された経験が一度や二度ではないそうです。 つまり、夫と咲絵さんには「虐待を生き残ったもの同士」という共通点があったのです。だから「子供を望んでいる」とはいえ、本格的な不妊治療に踏み切らなかったのかもしれません。