子どもがトラブルに巻き込まれた時、「モンペ」にならない先生への伝え方は?学童・保育園側に聞いた鉄則とホンネを直撃!
まずは事実を確認しあうところから
「あくまでも私の経験からですが、やはり困るのは、すごく感情的になってしまって、自分の言い分だけを繰り返し、こちらの話をまったく受け入れてくれない方です。大切なお子さんへの心配や、預ける施設への不安があるときに、冷静に話をするのは難しいことではあると思いますが、まず事実関係をベースにお伝えください。 そのことをもしこちら側が把握していなければすぐに調べますし、もし把握していることなら、こちらが日常見ていることをお話しますので、その事実をいったん受け入れてほしい。そのうえで対策を考えたいと思います。興奮していて、こちらの話をまったく聞いてくださらないこともありますが、それでは話がすすみません。 また、お子さんを信じるのはとても大切なことですが、時に子どもは親に嫌われたくなかったり、怒られたくなかったりとさまざまな理由からおうちで嘘をつくことがあり、事実関係が違っていることもあります。 お子さんが『あの子に殴られた』といった場合、やり返していることもありますし、弱く見える子も案外反撃しているなど、その場で何があったかはわからないものです。また、その時以外は、その子のほうがいじめていることが多いのに、自分がやられたときだけ親に訴えるお子さんもけっこういますし、子どもはいつも親にすべてを話すわけでもありません。 もちろんお子さんのお話を尊重することはとても大事なことですし、園や学童に不信感が芽生えた時にも、ぜひ相談してほしいですが、問題解決に向けて、事実関係の共有は必須だと思います。日常的にスタッフや先生が観察したり、もめた時には事実関係なども調べていますので、ぜひこちらの話にも一度耳を傾けてほしいと思います。そのうえでまた確認と観察をしながら、早期に解決していきたいです。
職員への「指示」「断罪」はNG
「こちらに伝えていただくときの言い方や姿勢で一番困るのは、対応を命令されることですかね。こうしてください!とご自分の気持ちややり方をスタッフに上目線で命令されたり、注文されても、その対応には限度があります。 園や学童の対応に要望がある場合、命令や注文ではなく、ご提案や『こうしていただけたらありがたい』とご希望の形など、基本は『伺いをたてる』姿勢がスムーズにいく手段かと思っています。 また、自分の子どもを特別扱いしろといわれても、それも残念ですが、できません。もちろんできるだけ注意して見守りますし、何か問題が起きている状況では常にスタッフも気にしています。でも『絶対に子どもから目を離さないでください』『お金を払っているんだから、100%子どもを見ていろ』など言われても、1対1でお子さんを見られるわけではないし、保育園や学童のシステムの中で、それは限度があることもご理解いただきたいです。 さらに言えば、トラブルのあった子ども個人の特定やそのご家族に会わせろと言われたり、それをやったスタッフは誰?と執拗にスタッフ個人を特定しようとすることも困ります。個人情報は安易にもらせない世の中ですし、問題がおきた時はスタッフ個人ではなく、園やクラブ全体の責任で対処したいと経営側からは考えています。